第91話【結2】体育祭終了、そして具視よさらばっ!


おそらくここまで本人でなく具視ヘアーが書かれたことは無いでしょう。具視よ永遠にっ!(。・ω・。)ゞ

体育祭編の9話の内5話のサブタイトルに具視がいた・・・(;・ω・)



 周平視点


 あー体がバキバキだ。

 痛みからして下半身の関節が酷い。動けるから大丈夫だろうが痛いものは痛い。

 そしてこのダメージは俺が今晩、湊から逃げれないことを意味する。さらば俺の貞操よ・・・。


 どうしてこうなったというと、一組の奴にキレたから。湊を豪華賞品扱いされたのは許さん。でもリレーの後で実行するみたいだったからその後に消そうと考えていたんだが、湊ことで冷静になれなかった。

 負けていい勝負に本気を出してしまう。ええ自分の彼女を勝手にトロフィー扱いされて怒らない奴はオスではない去勢しろ。本気で走るのがわかったのか湊が驚いた顔をしていたのが印象的、後ろまでつけたんだがそこまでだった。やっぱ詰めが甘いよな俺。


 ゴールした後、勘違い野郎がどうするか観察しようとしたら具視ヘアー軍団が奴を連れて行った。

 おそらく友人にレース前の奴の声が聞こえていたんだろう。

 なんか不思議な具視パレードをした後に一組応援席に放置した。どうするか見ていたら普通に湊がクラスメイトとして受け入れたように見えた。どうやらふざけたことは言っていないようで友人が助言したのだと思う。

 仕方ないが放置にした。

 同級生としているならどうでもいい。ただし要注意人物として記憶しておく。


 で残ったのが無理して本気で走ったせいで数日は極端に性能が落ちた体と。


『今年度の優勝は一組です』


 湊の一組に負けて今日の夜が貞操大ピンチから、さらば貞操になったことだ。


 体育祭の閉会式が始まり順位発表がされる。我が六組は三位で健闘したんじゃないかな、一年だけで点数なら二位に上がるが一組には勝てなかった。

 たらればなら具視一号のせいだがバカを戦犯にするともれなく猿軍団を描いた眞子さん、デコった女子―ズが付いてくるのでお咎めにはできない。


「今年度の体育祭は面白かったっ!まあ少しやりすぎな部分も多少あったと思うが、面白くするために行動したのは称賛しよう」


 校長が壇上で話している。この人やっぱり凄い教師だ。生徒の心を掴むのが上手い。


「なので今回は特別に私からMVPを選ぶこと考えた。君達も知りたいだろう?そして私の出来る範囲でなら願いを叶えよう」

「「「ううおおぉぉっ!」」」


 ウインクするポッチャリ校長に歓声を上げる生徒達。

 この校長、本当に教頭が派閥作れたの?鳩山泳がされてたんじゃないか?でも鳩山がしてきたことを知っていたら止めるだろうし、知らなかった方が可能性は高いか。


 そして周囲に被害をもたらすので後方に移動となった六組の超問題児具視ヘアー軍団がそわそわし始める。ポーズを取るな、選ばれたら何しようかとか相談するな。


「ウチが断トツ目立ってましたから確実ですね・・・そのぶん私のツッコミの熟練度がもの凄く上がりましたけど」

「「「「「「いやん♡私達のおかげなのねん」」」」」

「チェーンソーでぶちぶち切断したほうがいいですか?」

「「「「「「ヒイィィッ!」」」」」」

「眞子ちゃん眞子ちゃん、こう微妙に切れなくなったカッターは?」

「事務の人が高枝切りばさみを使っていたから借りれると思うよ」

「「「ウチの女子達具視に容赦ないよな~」」」


 キッチンバサミから進化したな、そして女子こえ~。まあクラスの仲が良くなったのはいいことだ。


「ではまず表のMVPからドゥルルルルルルゥ」

「「「表?しかも口でドラムっ!?」」」


 ノリ良すぎる校長だよな。もしかして教頭はこんな校長だから厳しくしないとと思って・・・いや鳩山庇っている時点でアウトだ。


「ルルルッジャンッ!一年一組の穂高湊さんっ」

「「「わあぁぁっ!!」」」


 湊の名前が呼ばれ一組がいるほうから歓声が上がる。

 呼ばれて湊が校長の傍に現れる。相変わらずの自信に満ち溢れた立ち姿だ。


「君が一組の原動力になったことは誰が見ても明らかです」

「ありがとうございます」

「では何か叶えてもらいたいことはあるかな?」


 校長の言葉に考え込む湊。そして顔を上げたときには悪だくみを考えた笑みを浮かべていた。


「校長先生のおっしゃった表のMVPが私だったのなら裏のMVPあるんですよね」

「ああ、君以外に盛り上げてくれた生徒達がいるからね」


 悪戯好きが組んでしまったな。そして裏のMVPになる具視達よさらば。確実に湊は具視ヘアー軍団に邪魔されたのを恨んでいるからな。暴走までしたのはあいつらだ俺は知らん。


「では裏のMVPだ。ドゥルル岩倉使節団来なさい」

「「「「「「もう少しドゥルルルルルルゥしてっ!あと私達は具視ヘアー軍団よっ!」」」」」」


 校長の少し適当な発表に文句を言いながらもクネクネしながら前に出ていく。半日もすれば飽きられるのは当然といえ誰もがスルーする光景は物悲しいものがあった。


「んんっ、プッ君達は体育祭を大変賑やかしてくれたMVPだプフッ」


 真面目に取り繕おうしているが校長にはまだまだ具視ヘアーは効果があったようだ。

 そして一つだけ叶えてもらえると聞いた具視ヘアー軍団は。


「おいどうする?」

「別に笑いは取れたからいらねえんだけど」

「でも最後に爪痕は残したいよな」

「じゃあ具視ヘアーにお別れする?」

「お、断髪式にするか」

「いいねそれ」

「「「「「「いまから具視ヘアー断髪式でお願いします」」」」」」

「ブフォオッ!」


 礼儀正しく頭を下げる具視ヘアー軍団。わかってやっているのか?ちょうどその具視ヘアーが校長の方に向くことを。ほら校長笑い死にしそうだよ。

 そして友人がいるのに気づかなかったのか、近くで悪魔の微笑みをしている湊を。

 湊は具視達を指差す。


「では私にはその具視ヘアーを断髪する権利をください」

「「「「「「え!?」」」」」」


 ほーら調子に乗り過ぎるから因果応報が返って来た。


「んんっ、どうするかね。君達がいいならこのまま彼女に任せるが」

「おいやばくない?」

「やべーもんじゃないぞあのやべー奴の彼女だぞ」

「でも男に切られるぐらいなら・・・」

「それは嫌だっ!」

「女子希望!」

「落ち着けっ。お前らすでに湊ちゃんの罠に引っかかり始めているぞ」


 校長は放棄、具視達は・・・友人はわかっているが他の具視達は湊を知らないもんな。いや三人は中学の同級だから知っているはずなんだか男はそんなに嫌なのか?でも可哀そうにお前らの希望した通りには絶対にならないから。


「「「「「是非とも断髪お願いします!」」」」」

「ああぁぁ・・・」


 直角のお辞儀で手を差し出す五人の具視と天を見上げて呻く具視一号(友人)。

 にっこり笑う湊。

 馬鹿だ馬鹿すぎる。自分の身を人に委ねるなんて俺達の間では魂(尊厳)まで持っていかれるのと同じなのに。


「許可は取ったよ。さあ全校生徒の皆さんっ、今日はこの六人に沢山笑わせてもらいましたねっ?でもその倍以上迷惑を掛けれられてもいます。この具視達に恨みを込めて断髪したい人は挙手してくださいっ!」

「「「「「え?」」」」」

「やられた~」


 マイクを使用していないのにグラウンドの端まで届く透き通った声。ただし言っていることはドS。


「はいっはいっ!私!湊ちゃん私を指名してっ!」


 そして眞子さんがいの一番に手を上げる。

 鬱憤を溜め込んでいたのかな?あとそんなぴょんぴょん飛び跳ねないでください周囲の男子が三秒見て顔を反らしているから。


 そして湊が選んだのは眞子さん、喜多園さん(ハチマキ目隠し状態)、筋肉(柔道部部長)、マッチョ(レスリングエース)、ムキムキ(ウエイトリフティング副部長)、生徒会長(女子)。


「さあ三人はハズレだね」

「「「「「「イヤァーッ!!!」」」」」」


 絶望に震える具視達。

 すでに筋肉に自信がある部の連中が湊に指示されて具視達を椅子に座らせて押さえつけている。さすがの友人も脱出は無理のようだ。


 安心しろ、眞子さんにはちゃんとバリカンとその他切る用の物を六組の連中に急いで持ってこさせて渡したから。ほらお前らの後ろで楽しそうに六人で選んでいるぞ。


「それじゃ誰の具視を切るかクジで決めようか」

「「「「「「俺達の後ろでそんな重要な事決めないでっ!」」」」」」


 さすが湊だ観衆を飽きさせないために具視達に悲鳴を上げさせている。エンターテイメントをわかってるな。


「はい具視三号は筋肉さんです」

「終わった・・・」

「具視五号は生徒会長」

「やったー!」

「ただし生徒会長は体育祭を混乱させた具視を恨んでいるので切る道具は切れ味の鈍いカッターナイフです」

「痛い地味に痛い・・・」


 いつか湊にお菓子を持って行ってもらおう。さすがにやんちゃし過ぎた。


「具視二号は喜多園さんです」

「勝利―っ!」

「ハチマキで目隠し状態での断髪です」

「せめて誰かが誘導してあげてください・・・」


 後の四号、六号はムキムキ、マッチョになった。絶望しているが女子の方は切る道具がえぐいのばかりだぞ。


「ふっ、日頃の行いが良かったようだ。眞子ちゃんよろしく頼むぜ」


 具視一号、別名友人が余裕をみせる。


「「「「「グギギギッ」」」」」


 他の具視達が歯ぎしりする。

 甘いぞ友人よ、お前は今日眞子さんのヘイトを買い過ぎた。


「あ、私高枝切り鋏でお願いします。昨日研いだばかりだから一発でいける?ならいいです。こっちのノコギリでぶちぶち切りますから」

「ノオオォォゥッ!」


 うんやり過ぎたね。湊が引いてるよ。俺の方を見たから手を横に振って俺じゃないとアピールする。


 そして全員が各々の武器を持って各具視の後ろにつく。


「では具視ヘアー軍団の最後です皆さんじっくり見て下さいっ」

「「「「「「と~も~みのひかーり、髷のてかり~」」」」」」

「「「ブハッ!」」」


 あいつら最後に隠し玉を残していやがった!


「「「「「「具視は死なず!ただ天にかえ痛たたたっ!」」」」」」


 こうして具視ヘアー軍団は解散した。切られた髷を号令台に有名なアイドルが引退したときのようにそっと置いて年配の大人たちを爆笑させて。


 そして閉会式は具視達に侵略されていつの間にか終わっていた。



ーーーーーーー

ああ、とうとう具視が終わり・・・じゃなく体育祭編が終了です。

ほぼ具視ヘアーまみれのお話でした( ̄▽ ̄;)

おそらく具視がいなければあっさりざまぁで終わっていたでしょう。たぶん普通に書いたら三話ぐらいです。具視、君のあの有名な写真がなければ筆者は書けなかったよ・・・。


いったい筆者は何を書いているのでしょうか(;・ω・)


あとは体育祭後のお話です。ひさしぶりにLOVEなところを書きますっ!


そして閉会式のことを完全に忘れて具視の最期で満足していた筆者です。慌てて最後を付け加えました(;・ω・)

あと具視達が替え歌にしたのは蛍の光です。あれ最初の一文しか歌詞がわからないんですよね~。

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