第52話 vs 88号御神木(2)

「御神木滅びる時、神もまた滅びる。神滅びる時、世界が滅びる……とあります」


アリア「あ、それ違います」


神主「え?」


アリア「それ30年近く後の話です」


神主「え~?」


アリア「それしか載ってませんか?」


神主「はい。あなた、まさか……」


アリア「なんで88号御神木は私を敵と見なしているのかな?」


桃子「一体なんの話をしているの?」


「いやね、本当なら味方の御神木が敵になってるの!」


「木に敵も味方もあるの?」


「あるよ。桃も恋愛成就で参拝したでしょ?それって味方だと思ってるからでしょ?」


「まあ~そうだけど…敵味方とはちょっと違うと思う……」


「そうか~ん~む、でも何でだろう?」


神主「あなた輪廻で現在のお姿に?」


アリア「はい、孫悟空です」


神主「え~孫悟空?! その前は?」


アリア「卑弥呼です」


神主「え~卑弥呼?!あんた何者だ?」


アリア「JKです」


神主「え~JK、あ、それはいいのか……」


アリア「孫悟空を嫌ってるのかな?」


神主「その可能性はあります。もともと卑弥呼由来の御神木ですから……」


アリア「勾玉にインストールできれば」


桃子「勾玉にインストール???」


「そう、御神木の根元には勾玉があってそれがPCなの。脳の役目をしているわ」


「ネット環境は?」


「そんなのわからない。ただ宇宙人が作ったみたい……秘密!」


「宇宙人?!」


「そう、指が6本あった!」


「あんた本当の話をしているのよね?」


「ここまで来て作り話する意味ある?」


「そうね……アクセスしてみようか?」


「そんなのできるの?」


「わからないけど他に手段がないんでしょ?」


「うん、やって!」


 桃子はおもむろにバックからPCを取り出し、なにやら操作し始めた。


「指紋認証?」


「だと思う!」


「右?、左?」


「右でした!」


「写真を撮らせて」


「きれいに取ってね!」


「アホか!右手の指紋のよ!」


「は~い」パチリ


「データを送信するわ」


「上手くいったかどうかどうやって確認するの?」


「私のPCにOKのサインがくるわ!」


「ありがとう。来てくれてよかった!」


「まだ、わからない。起動するのにも時間が……」


「ピン!、エントリーOK」


「はや!」


「大丈夫?」


「もちろん」


「わ~い、もしもし卑弥呼様?」


「電話か?」


「アリア、88号御神木の所ね?」


「はい。過去から連絡してますが私ってわかるんですか?」


「もちろんですよ。まさかあなたが孫悟空で88号に会いに行くとは思ってなかったのでごめんなさいね!」


「大丈夫です。それよりご相談の内容はわかりますか?」


「原爆投下の件ね?」


「そうです」


「その件では私は力は貸せません……」


「え?!」



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