❁紫雨
そこには、日本刀を持った薄色の髪の男がいた。
この人が俺のことを助けてくれたのか……助かった。
「おい!大丈夫か!?怪我とかしてないよな?」
「あ…はい!その…助けて頂いてありがとうございます、お礼しか言えませんけど。」
男性は、抜き身の刀を持って近付いて来た。ちょ…!危ないんですけど!?
「あの…刀を持ってて大丈夫なんですか?銃刀法違反とかで捕まるんじゃ…」
「ん?あぁ…すまんすまん。今しまうから」
男性はそう言って刀を鞘に収めたすると跡形もなく一瞬のうちに消えてしまった。
え!無くなった、一体どこに行ったんだ?
「さっきの刀をどこに隠したんですか?」
「隠したも何も文字通り収めたんだよ」
だから!収めたって何処にだよ。
「それより…だ。学校に行かなくても良いのか?」
あ…そうだった、でもこの時間から行くのもなぁ…。中途半端は嫌いなんだよな。それに遅れた理由が霊に襲われたから逃げてましたとか言えない。よし!今日は欠席にしよう、先生に連絡をしないといけないな。
「今日のところは学校休みます」
「なら、もう少しここに居てくれ話でもしたい気分なんだ。俺の名前は紫雨だ、よろしくな?」
紫雨さんか、なんか…この人の為の名前って感じだな、やけに似合う名前というか…。そういえばこの人から少しだけ水の匂いがするような…そんなわけないか。
「俺の名前は、雨宮 神楽です。こちらこそよろしくお願いします」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます