第13話 八咫烏

俺、黒斗と際羽そしてコズミックルビーの3人は無事に霊羽と柚希の2人に合流を果たした、際羽は俺に「あなたの契約している神妖の八咫烏はその気になれば神にも悪魔にもなれる力を持っていますよね?」と言った、夜叉退治に合流していた雪女はその際羽の問いに対して「とんでもない!八咫烏、あいつならその気になれば神に会うては神を斬り悪魔に会うてはその悪魔すら撃つというほどのイカれた奴よ」と言った、そう言った雪女に霊羽は「黒斗の家の血筋も少々特殊でね、八咫烏の血を代々受け継ぐ一族なのよ、私と際羽の二人は鬼の一族、酒呑童子の血を受け継ぐ一族だしね、色々あるのよ」とそう俺たちが会話している最中、八咫烏と酒呑童子は夜叉相手に戦闘を行なっていた、そしてそれはまるで戦いを一方的に楽しむかのように、赤色の光をまとわせたキックで夜叉を上空に吹っ飛ばしそして次に大気のプラズマを両手に溜めてプラズマの光弾を夜叉にくらわせて爆発させ夜叉を一体を倒した、八咫烏は酒呑童子に「歯ごたえがなさすぎるな、これなら以前戦った陰陽師や安倍晴明の方が歯ごたえがあったのにな」と夜叉に火花とともに日本刀で斬られた八咫烏だったが全然平気なようで逆に左手に大気のプラズマを集めてプラズマの刃で火花とともに貫き爆発させた、次々に構える夜叉の群れに対し八咫烏は「神に会うては神を斬り!」と酒呑童子は「悪魔に会うてはその悪魔をも撃つ!」と八咫烏は「戦いから戦い!」と酒呑童子は「潰したいから潰す!」とそして八咫烏と酒呑童子の二人は息を合わせて「俺たちに大義名分などないのさ!」と二人で瞬く間に八咫烏と酒呑童子は夜叉の群れを壊滅させた、そして激しい爆発の炎に中で八咫烏と酒呑童子の2人は「俺たちが地獄だ!」と決め台詞を叫んだ、ちょうどその時同じくして俺たちはその報告を対魔士から聞いた、八咫烏と酒呑童子、神妖と呼ばれる彼ら2人は頭のネジが外れていることはそのことだけは確かだ、能力を移植手術し契約したからかそれだけは感覚ではっきりとわかる、ましてや俺と霊羽、際羽はその神妖の血を代々受け継ぐ一族なのだから柚希は対魔士に「八咫烏と酒呑童子の戦闘の間に他の対魔士はいなかったのなら安心できますね、勇者の一族の里に来た時はまわりの勇者の一族の人たちすら巻き込みましたから」といったい勇者の一族の里で神妖である八咫烏と酒呑童子の二人はどんな派手な戦い方をしたのやらそしてその映像を見ていた柚希は「あははは〜相変わらずですね、あの2人は」と苦笑いしながら言った、コズミックルビーは柚希に「うちのチームの面々もそれなりに抑えても被害が出るから八咫烏と酒呑童子の2人のことは悪くは言えないけどね」と肩にギャラクシーカリバーをあてながら言った、確かに漆黒の銀翼が結成して間もない頃にだが八咫烏は俺に彼女、明星遥香、コズミックルビーが率いる部隊、つまりはコズミックフォースについての情報を渡されていたコズミックフォースとは世界を閉じる怪人と戦う力を得た女子だけで構成された部隊だ、世界を閉じている怪人を倒すと侵食された世界を元に戻すことが出来るらしい、八咫烏が言うには「まぁ、人間界側の鴉天狗機動隊みたいなもんだ、公安とも別の部隊だから漆黒の銀翼ともいずれは縁が出来るだろうな」と奇しくもコズミックフォースのリーダーである明星遥香、コズミックルビーと漆黒の銀翼のリーダーである俺、鴉黒斗が出会えたのはある意味では俺の中に宿る神妖である八咫烏の血が導いた運命なのかもしれない、そもそも妖怪側では鴉天狗機動隊が人間界の防衛などを一手に担っている、そしてその人間界側の別働隊となるのが俺、鴉黒斗がリーダーとなって率いる部隊、漆黒の銀翼だ、明星遥香、彼女がリーダーで率いるコズミックフォースは明らかに俺たちとは役割も任務の内容すらまったく違う組織に属した部隊だ、八咫烏は映像で俺に大きな夜叉の攻略にむけてのヒントとアドバイスをくれた八咫烏は「お前と霊羽な、その身にまとえる精霊は最大で三体なんだよな、俺と酒呑童子は全属性を扱えるがその身にまとえる属性の精霊によってはかなりの切り札になる、今度夜叉と戦ったら試しに精霊を2体その身にまとってみろよ、だいぶ楽に戦えるようになるはずだ」と精霊2体変身が俺と霊羽はできるということだった、際羽は八咫烏に「いいですか、そういう大事なことは先に伝えてください」と言った、そう言った八咫烏は際羽に「そもそも俺たちに出会った時点で夜叉の奴らには勝ち目がねぇんだよ俺たちはそういうのを招く掛け合わせだからな」とだがこれで俺たちは本命の夜叉の本体には確実に少しずつではあるが近づきつつあった、そして地下深くで息を潜めていた本体の夜叉は次々と分身の夜叉が倒されていることに気がついていた、夜叉は「八咫烏と酒呑童子のあいつら2人かあいつらは混ぜるな危険そのものだな」と刀を鞘に収めた。

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