第3話 閃光

漆黒の銀翼、この部隊が結成されてから瞬く間に人間側でテロ組織との戦績を積んでいったそしてそれは優秀すぎるほどに、そして俺、鴉黒斗のコードネームは敵から「黒い鴉」と呼ばれていたことを考え考慮したうえでの俺の名乗るコードネームは「ブラッククロウ」となった、何より敵を瞬く間に無力化するほどの戦闘能力をもっていれば当然だ、元々テロを起こそうとする組織を潰す火消し役だ、依頼がくれば俺たち漆黒の銀翼はどんな奴のボディーガードも引き受けなくてはいけない、俺は銃のカートリッジに銃弾を装填しながらそのことを考えていた、強いて言うなら俺たちはこの殺伐とした世界に突如、瞬く間に現れた一筋の光、閃光だ、皮肉にもある世界でも同じことが起きていたことを考えるとどう考えてもそのことは皮肉でしかないのだが、雷羽が錬金術師の教会から漆黒の銀翼に戻ってきた、疲れた顔をして、錬金術師である彼女、雷羽は世界を守ることもそうだが世界の均衡を守るという役目と仕事もしているためだ、光の魔道師から光の魔道書の力を引き継いだうえでその仕事もしなくてはいけないのだから彼女の苦労は俺と霊羽の2人には計り知れない、ちなみに漆黒の銀翼の制服は特殊で霊力を補給できる特殊な繊維で編まれている、制服には銃とナイフが入れれる場所がある銃はカートリッジも入る部分が漆黒の銀翼の制服にはある、明らかに戦闘向けの制服なのだ、ましてや今の俺たちは人間すら超えているのだから、雷羽は「私、錬金術使ってようやく実感したよ今の私たちは人間をとっくに超えてる」と俺に言った、錬金術を雷羽は使って自らが人間を超えていることを確かに彼女はそのことを実感していたのだ、とはいえまだ妖怪側の下級妖怪と俺たち、漆黒の銀翼はまだ戦ってないだけだ、それだけは感覚と本能でわかる、そして少なくとも今は依頼がこないので俺たちは能力を移植手術をした八咫烏と酒呑童子の力は使っていない、世界を紡ぐ存在となったこともまだ俺と霊羽の2人はそのことについてはまったく実感がわかないからだ、まだまだこの世界は不安定で安定はしていない、そしてそのため俺たちのような裏で動ける組織が必要不可欠なのだ、部隊長が俺たち漆黒の銀翼のプライベートルームにやってきたある依頼を受けて、俺は「部隊長、何か仕事をもってきたのですか?」と質問を投げかけた、雷羽は部隊長に「また誰かの護衛?ボディーガード?そろそろ人間相手じゃなく下級妖怪とも戦いたいんだけど」と言った、そう雷羽が言う通り今の俺たちは人間側のテロ組織と戦っているだけで相手の組織は無力化できるほどむちゃくちゃ強くなっている俺たちにとっては当然のことだが下級妖怪と戦いたい願望が自然とわいてきていたのだ、部隊長は「おまえたちにある大物の護衛を依頼したい、相手は人の言葉を理解できる妖怪だ。下級妖怪も数体手なづけているはずだろうからな、知っての通り普通の人間では妖怪の相手は務まらない」と部隊長が言っていることはまぎれもない事実だ、妖怪相手だとまず普通の人間ではその相手は務まらない、せめて同じ能力を妖怪から能力の移植手術を受けた人間でないとまず妖怪相手だと対等に人間は戦えないのもまたはっきりとした事実だ、今回はある大物を護衛とボディーガードするという依頼だが狙っているのは人を超えた目には見えない存在、妖怪だ、そしてはじめての漆黒の銀翼は妖怪との初戦闘となる、実戦経験がないうえでのこの仕事は果たして素直にいいと言っていいのか、正直、隊長である俺ですらわからない、だが答えを生き急ぐ必要はない、ましたや漆黒の銀翼として依頼を受けた以上は俺たちはそのうけ依頼を果たすまでのことだ、ある人が奇跡を起こした時に言ったことだが「人の光を見せなくてはいけないんだろ!」という言葉の意味も今の漆黒の銀翼である隊長の俺ならその言葉の意味を理解できる気がする、大物を護衛、ボディーガードを果たすことで人の光を見せたその人にちかづけるかは今の俺ですらわからない、そして少なくとも今の俺はとりあえずそしてこの依頼を隊長から引き受けた、そしてこの依頼が俺たち漆黒の銀翼がはじめて変身を遂げる依頼となる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る