第16話

今日もガチャ回すか〜

ガチャ、そろそろ壊れてくれたりしないかなぁ…


それと今日はガチャの見学にアイが来ている

…何故かガチャから一定の距離を保っているがそれ以外は普通だ


え?近づけない?近づこうとしたら悍ましいほどの恐怖感で後退りしてしまう?


冗談はやめろよ…あれ?アイってこんな冗談とか言うような子だったっけ…?


…まぁいい、こういうのは気にしたら負けだ、とりあえずガチャを回そう


出てきたのは…光、光?

…よく分からないけど多分光…だな


いや、ここらへんは家と家に挟まれた路地なんだがガチャを回したら突然家の影が消えたんだよ


しかもなんか…こう、影は消えるけど眩しくない

…マジで何なんだこれ


見た目は…無いな、何も無い

不思議な事に近くの影が消えているだけだ


これ触れるのか…?

普段ガチャの景品が出てくる辺りをこう触れば…


…あっ掴めた、掴めた!?

実体無くても触れられるのか…


高級 天の加護


名前カッコ良すぎだろ!?

実際はただ影を消して明るくするだけの便利グッズ程度の景品だぞ!?


それは流石に名前負けしてるって!やめとけよ!

…いや、寧ろ光そのものだからこそこういう名前なのか?


確かに創世系の神話だと大体最初に光が作られるしそんなに眩しいイメージは無いけど…


でも流石にこれを天の加護は無いわ〜

日陰消しみたいな秘○道具的なネーミングで良いんだよこういうのは


ーーー


…アイが天の加護を世界樹ダンジョンの近くに持って行き、世界樹ダンジョンが影を消すようになった


そう、世界樹ダンジョンが近くにあった天の加護を取り込んだのだ


世界樹の近くが暗かったから…じゃなくて景品を持っていかないでおいてくれ…頼む…


そのお陰で世界樹ダンジョンによる影が消えたが…


それでも何かヤバい事になってないか気が気じゃないよ俺は…


世界樹ダンジョンが暗い、というのは

世界樹ダンジョンの成長速度が加速した結果


遠くからでも上が見えなくなるほど大きくなり

マジで比喩抜きで天を衝くようになったのだが…


その結果、枝による陸地的なものが無事に大きくなっていった結果かなりの範囲が日陰になった


近くの方はクッソ暗くて何も見えなかったんだが…

それが嫌で天の加護を近くに置いたらしい


どうせ近寄らないんだから勘弁してくれ…

なぜ基本的にはルールを守る真面目な子なのにたまにありえないほど抜けてるんだ…


アイには今後一週間毎日世界樹ダンジョンの近くにガチャ景品を置かないように言い聞かせないとな…


多分そこまですれば忘れないし…

何より記憶に残るだろ!






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