第18話 作戦会議
「流石に資源がない、と言う事で早速人間の村に奪いに行きましょう!」
と提案してくるクラウニー。
「流石に好戦的すぎないか?」
と言う俺の言葉に彼女はキョトンとしていた。
「魔物が人間の集落を襲うのは当たり前では?」
確かに彼女の言い分は正しいが、いきなり奪いに行くと言うのもな...。
しかし、資源が少ないのも事実。
ここに籠城するにしてもとりあえずもうちょっと人員が欲しいし、畑の作物を増やすために他の食べ物のタネが欲しい。
今のままでは米しかできないのだ。
何故米はできるのかと言うと、俺が常に米の種籾を異空間に保管しているからだ。
取り敢えず畑作りを開放してきた魔物達にやらせてはいるが、米と言うのは直ぐにはできない。
それまでに飢え死なないように人間の村から奪うと言うのも確かに一つの手ではある。
しかし、これから俺たちは大きくなっていくので、少し増えたら村を襲うを繰り返していたらあっという間に襲う場所がなくなって食糧問題に陥り同族殺しが多発するのは目に見えている。
そう言うところまで考えてから発言しろとクラウニーには伝える。
「確かに...、【冥帝】である私の配下はアンデット達ですので、食料確保の必要がありませんでした...、盲点でしたね」
その言葉に俺は思わずがっくり肩を落とす。
(大丈夫か? こいつ)
俺たちは現在200人程度の戦力しかない。
一応リウが1万以上の戦力と考えた上でクラウニーも同程度の実力を誇っていたとしても2万200程度の戦力しかない事になる。
しかも、その200の戦力の中には非戦闘員も混じっていると考えれば2万50の戦力があるかも怪しい。
しかし、食糧は毎日必要なので自給自足が必須なのだ。
(くそっ! 【キャラメイキング】さえ使えればいくらでも野良の魔物を生み出して繁殖させれば無限に食っていけるって言うのにな...)
...。
そこまで考えるととある事を思い出す。
(【キャラメイキング】はダメだったが【キャラカスタム】はどうだ?)
【キャラカスタム】とは既存のキャラクターに改造を施す魔法である。
俺に忠義を尽くした者であればその恩恵にあやかる事ができるのだ。
「クラウニー、ちょっとこっちにきてくれ」
「はい? わかりました」
俺はクラウニーに【キャラカスタム】を施してみる事にするのでした。
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