その10
バッシャーン、ばっしゃーん……。
一方、撃たれてまくっているルドリフ艦隊は、艦上でルドリフが腕組みをしてジッとしていた。
微動だにしないという訳ではなく、我慢我慢といった感じで顔が歪んでいた。
元々こういった待ち伏せみたいな戦い方はあまり性に合っていないのだろう。
だが、指でトントンと腕を叩いたり、止めたりしながらもじっと待っていた。
ばっしゃーん……、ぐらっ……。
「至近弾、1弾!」
最前列の1隻の艦の近くに着弾したのを確認したステマネはそう報告した。
「閣下!」
報告を聞いたエンリックが、ルドリフに声を掛けた。
ルドリフはそれに対して、ゆっくりと頷いた。
「全艦斉射!」
ルドリフの怒号とも取れる命令が下った。
余程溜め込んでいたのだろう。
どどどぅかーん!!!
命令と共に、ルドリフ艦隊全艦は一斉にホルディム艦隊を砲撃した。
溜め込んでいたのは指揮官だけではなかった。
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