パパ!!悪魔で候

たから聖

第1話 パパ!!臭~いッッ!

『あれは、誰だ!誰だ!誰だ!

あれは、デビル、デビルマーン

デビルマーン。』



景気よく、今日も悪魔界の重鎮

であり最高峰の存在の

パパが……髪をセットしながら


昭和時代に流行った。

『デビルマン』を意気揚々と

大声で歌っていた。







~私の名は、ネル。

またの名を、ネル・グリーク

と言う。~



『ヌボハハハハ!!!』



歌が死ぬほど、聞くに耐えない!


これが毎朝だ!たまりましぇん。

1人娘で、ある私は……


悪魔界の重鎮のパパに、

相当、甘やかされて育っている。



もちろん。金銭面でもだ。



たまに、パパが……

『ネル・グリーク❤❤

ネーーール❤❤パパと一緒に

風呂に入らないか?!』



と……あごひげを、ジョリジョリ

とやられるのだ。



しかも。パパは、もう

良いお歳だ!なのでポリデント

世代なので。息が臭い!



パパが決まって、ジョリジョリ

しに来ると、私は……


『クセーんだよ!!このクソ

ジジイ!!てめぇ、いい加減に

気付けや!!』



私が……幾ら、パパに臭い臭い

と言おうが。パパは、全く

怒らない。それもそうだ……。



ネル・グリークである私は


まだまだ、1歳の赤ちゃん

だからだ。なぜ1歳で話せるかって?!



そりゃ。悪魔界最高地位だからさ。何でもござれだ!と


パパは、今日もデビルマーンと

高らかに、歌っている。



その臭さ……臭さが最高峰だよな?って傷付く言い方を

しようモノなら。



さらにパパは、ヒートアップ

するのである。



そんなパパを見ては、ママは

おめでたい程に、パパを


『素敵よ~~~パパッッ!

愛してるわ~~~!!❤❤』

と、鼻をつまみながらもパパと


キスを交わしていた。



鼻をつまむ。って……あんたも

大概だな?しかもポリデント世代を愛してる。だの、


笑わせるな。ふんっ。



そんな呑気な悪魔界の家族が

最高峰だったから、一時期荒れた

悪魔界は、今や平和主義と

化している。



それも、これも

重鎮のパパの日々の頑張り

が……為せる技だった。



私も、臭いのは置いといて、

1歳の赤ん坊だが、その点だけは

パパを認めていた。


何不自由なく。悪魔界は平和

だった……。そう。アイツが

現れるまでは…………。






アイツ…………魔界と現世の

狭間に居る、妖怪の総大将。

大蛇であるヘロンだった……。



ヘロンは、私を何度となく

誘拐をもくろむが、なにせ体が

デカイ!!大蛇だからな!


すぐに、バレてしまう。




現世で言うと、ハレンチ叔父さんの部類に入るな?あれは。


1歳の赤ん坊を、誘拐して

一体、何をするんだ!?ええ?!



吸われてみたい?!だと?!


てめぇ、変態野郎かよ!

また、ヘロンは、意味も無く

もだえている。




ヘロンが……一匹居るだけで

悪魔界の秩序が……乱れる!!



殺してしまえ!!と悪魔界で

騒ぎになった。



『ネル・グリーク様を

御守りいたすぞ~~~!!』


『姫様、万歳~~~!!!』




私は……一瞬思った。

(ここは、北か??)※ミサイル発射をよくやる国です。



【ネル・グリーク姫!!!

万歳…………~~~!!!】



満1歳の赤ん坊の私が……

皆のモノ~~~っと。制止する!



ヘロンは、ただの変態野郎だぁ

~~~!!!


食事の出汁の刑にしてしまえ

~~~~!!!ヘロンのヘビ

の出汁は、戦に持ってこいだ!




ただ一つ!!注意が……ある!!



それは、変態野郎に変化する

猛毒である!!調理するモノは

資格試験を突破せよ!!



その間、ヘロンは檻に入れて

おいてくれ~~~!!!



悪魔界は、姫であるネル・グリーク様の言いなりになった!!



ネル・グリークは、ヘロンが

食糧になれば。貧しさも

何もかもが無くなり、


さらに平和になると、睨んでいた。




だが!!!

悪魔界最高裁判所で、ヘロンは

無罪判決が……出たから。



さあ、大変……!!!



悪魔界にも、一部の変態野郎

は、揃っていた。ネル・グリーク

は、思う。





パパ!!所詮男のロマンって……

ハレンチプレイって。


そうなんか?!

パパなら、分かるだろ?




ママと、セッ⭕スしてんだろ

いつも……いつも!!!




だからパパは、ダメなんだよ!

悪魔界の治安維持しなければ



パパは、平和ボケだ!!

しっかりしろよ!!!



パパは……眼鏡をかけて、私に

話しをすると。私は……


妙に納得した。



その理由とは…………?






『クレヨンしんちゃんのパパ

は……足が臭いけど、強いよな?


ほら、映画のクレヨンしんちゃん

だと、臭さを攻撃能力として

使っているだろう?!



ネルよ!お前は、やはり、

まだまだだのう。』




意味が、わかんねえ。

このポンコツジジイ!!!




臭さが……正義なら

巷のジジイどもが、みんな

当てはまるじゃねーか??!




ふんっ。このポンコツジジイ!!




パパ!!なんて呼んでやんねぇ

かんな?!



ネル・グリークは……二十歳を

迎えた。だが、今でも平和が

続いている。




それは、パパである、悪魔界

最高峰のジジイが……




家族の為に、日々努力している

から、だろう。




仕方ねぇから、歯みがきセット

でも、今度買ってやるか。






~終わり~

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