もっと悲鳴を(お題「絶叫」)

「もっといい悲鳴を聞かせてくれ」ガラス越しに言う男に、私は肩で息をしながら首を振る。もう、男の要求には応えたつもりだ。嫌になるくらい、悲鳴を聞かせた筈だ。「もっと切羽詰まった絶叫が欲しいんだ」男は再びボタンに手をかける。「ヒロインがラスボスに攫われる重要なシーンなんだ、頼むよ!」

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