めっちゃご無沙汰してます

いやー、お久しぶりです! みなさま、お元気でしたか?

わたしは、公募用の作品を書き上げるのに集中しておりました。


たった、35000字ほどの中編ですけど、めっちゃむずかしかった。

この作品を応募する先はですね、他サイトの氷室冴子青春文学賞です。


前に挑戦して、落選してるんですけど、どうしてもこの賞のタイトルがほしい!

なんせ、わたしの大好きな氷室先生の名前を冠する文学賞だから。


このエッセイ読んでる方の年代ですと、氷室先生を知らない人はいないんじゃないかなと思います。


コバルト文庫で活躍した少女小説家さんです。でも、その活躍は少女小説の範疇から飛び出し、エッセイや一般文芸まで幅広く書かれた作家さんでした。しかし、ある時期からまったく新作を発表されることなく、15年前に51歳の若さでお亡くなりになりました。


現代の本屋に行っても、復刻版をのぞいてほぼ作品はならんでいません。一部のファンを除いて、忘れ去られようとしている作家さんです。


しかし、ことしは没後15年ということで、エッセイの復刊やテレビの特集があるなどして、ちょっとだけ盛り上がってるようです。


氷室先生の故郷は北海道です。先日北海道のローカルですが、特集番組が組まれました。NHKだったので、プラスで視聴することができたのはラッキーでした。


もう、その番組を冒頭から泣きながら見ていたわたし。

先生の作品をほとんど読んでいるわたしにとっては、出てくる作品作品すべてなつかしく、そして、先生の新作がもう読めないのだと改めてせつなくなったのでした。


今回の氷室冴子青春文学賞の作品をかく前に、先生の本を読み直していると、いまでも全然色あせない作品なのです。


少女の内面に踏み込んだテーマは、普遍的で今でも十分通じるテーマ性だと思います。

エッセイだけじゃなく、復刻をしてほしいと願ってやみません。


というか氷室先生、未完のものがけっこうあるんですよね(笑)

長編転生ファンタジー「銀の海金の大地」なんて転生ファンタジーなのに、転生せずにストップしたし……


で、一番モダモダしたのが、「碧の迷宮」という平安ミステリーはなんとミステリーなのに、上巻だけ出て下巻が出版されていないのです。


この「碧の迷宮」(角川書店)を初版で買った中学生だったわたしは、ひたすら下巻が出るのを待ってました。でも、待てど暮らせど出ない!


業を煮やして、角川さんにお葉書送りましたよ。下巻いつでるんですか?って。人生で出版社に催促のはがき出したのなんて、これ一回きりです。


まさか、それからウン十年後に角川さんでお仕事するなんて思いもしませんでしたけど。

ふてぶてしいおばさんではなく、その当時純真なわたしがどきどきして出した葉書に、お返事は返ってきませんでした。


実家の本棚に30年以上入れられていた「碧の迷宮」。春の帰省の折り、九州に持って帰りました。氷室冴子青春文学賞のお守りにしようと思ってです。


未完のミステリーを読む勇気がなかったのですが、先日「碧の迷宮」を再読しました。で、めちゃくちゃおもしろかった!


匂い立つような、雅な文体。一筋縄ではいかない、人間関係。現代にも通じる、漠然とした虚無感なんかが表現されています。


そして、初めてこの本を読んだ時の中一の自分の読解力に驚いた。けっこう内容がシビアで難しいのに、下巻を早く読みたいと思うほどのめり込めたなんて、びっくりです。


うちの子供たちには、無理だな(笑)


でも、どんなにおもしろくても、真相は永遠にわからないのです。その幻に、自分の中で答えを探そうと結末を推理したんですけど、それこそむなしい作業だと、涙がでました。


この「碧の迷宮」の下巻の初稿、角川さんのどっかに残ってませんかね。こっそり教えてくれーとのたうち回った、40代のおばさんです。


まあ、そんな感じで氷室作品に耽溺して出来上がったのだ、


「サヨナラ、二月のララバイ」


https://kakuyomu.jp/works/16817330658501575697


です。よろしかったら、お読みください。中編なのでサクッと読めますよ。


未完の名作といえば、朝ドラ「らんまん」で主人公の奥さんになる女の子が、「里見八犬伝」オタクで、八犬伝は完結してるから後世にのこっていく。


と熱弁をふるっていて、大きく頷きました。この「碧の迷宮」も完結してたら、どこかで復刻されてたかもしれませんからね。


最近朝ドラを熱く語らないから、わたしが面白がってないとお思いのみなさん(いや、思ってねーし)今期の朝ドラ「らんまん」めちゃくちゃおもしろいです!!


ただ単に、新作やらもろもろの作業でエッセイに手がまわってなかっただけですので。あっ、ついでに大河もおもしろいです。


松潤には興味ないですけど、「どうする家康」はめっちゃおもしろいですから。みんな見てー!!





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