物語はここから


「期待に、応えられるか……」

 出生が伝説をなぞってしまっただけ。本当に私が勇者なのか、魔王を倒せるのか不安なんだ。俯くと、魔導師は大丈夫と笑った。

「失敗しても世界が滅びるだけさ」

「重荷がずっしり増えましたけど?!」

「ああ、だから僕も背負おう」

 差し出された手は、力強かった。




【お題:ずっしり】

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