夢は、大きく


 かの作家先生の生家は絢爛で、記念館として残されているらしい。

「つまりね。ボクが将来文豪になった時、育った家は大きくて立派な方がカッコいいと思うんだよ」

 少年の主張に対し、父は背中のままで無駄無駄、と笑った。

「今から引っ越そうが、注目されるのは幼少期を過ごした家。つまりここだ」




【お題:生家】

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