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じわじわとゆっくり殺されるような感覚

息ができなくなる

吸い込めばできるけど、酸素不足でふわふわした思考が、まだお酒飲めない僕にとって唯一の「酩酊感」のような、酔いに似た感覚を味わえるような、そんな感じがして


「……いき、すって」


口をこじ開けてくるその手が、紅色の唇が熱くて

ギザギザの歯がかっこ良くてさ


「あつい」

「しかたないよ」


夏が好き

あついし 僕服着るの嫌いだから 汗が滲むあの感覚が好き

ラテン系の曲もサンバ系の曲も好き 日差しを思い出す


この子は僕にとっての夏

ひまわりが 向く 太陽



舌まで熱くてさ あーまって僕ロッカーの鍵かけたっけ

それどころじゃないか


背骨がきしむ

背中曲げすぎて


にっこり笑う僕の太陽

アゴが震えてる

ピアスあけたら可愛いだろうな


親指であとをつけてみる

ラブレットのばしょ


不思議そうな顔 して る


熱い

暑いな


「、ひまわり、たすけて」


花屋がすがりつく

ひまわりに

手をにぎると強く握り返してくれて


「いたいよ」

「いたくない」

「いたいってば」


駄々をこねる花屋

花屋


「、まって、こ、わい、」


さっきの僕みたいに いき してな

  い


かわいいな


目尻に涙が伝う


白い布が擦れてさ


ねえ花屋

だいすき花屋


あのさ


花屋って名前やめてよ


誰にでもは許しちゃいけないよ花屋


お前の意思は

尊重

 する  けども


でる








裸で本を読んでいる花屋の背を指でなぞる。

脇腹辺りを撫でると肩を跳ねさせる花屋が可愛くて仕方ない。


「……ねーえ、好きな人出来たでしょー」


そう尋ねると本を伏せ、真っ赤に染まった顔で「いつ気付いた」と呟く。


「例の人を見る目が、僕と傷さんを見た時と同じ目だった」

と言うと、本に栞を挟み、困ったように笑いながら僕の胸に頭を擦り付けてきた。


「…なに?もう一回したいの?」

聞くと花屋は首を横に振り「違う」と呟いた。


「あのね…」

「うん」

「…黙ってて欲しい、この感情は、私の片想いで終わらせたい」

「うん、分かった」

「……」

「もっかいする?」

「…………うん」


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