第8話



「なに、これ。」と潮の流れに潰されそうな声でアルミナが言う。



「さっきお父様が言ってらしたけれど…。」

ラズライトが顔をしかめながら前に向かって 泳いでいる。



「ここまですごいとは思ってもなかったわね。」サラッと言う割にガーネットも苦しそうだ。




ふと周囲を見回した次女のラズライトが大きな岩陰を見つけた。


「あそこでひと休みしましょう。」


と指をさした。





「もー、なにあれーー、聞いてないっ。」


アルミナは両手を腰にあてている、かなりご立腹のようだ。


「あら、楽しくていいじゃない。ねぇ?」

長女のガーネットがラズライトに振り返る。




「ん?えぇ、そうね。」



と、どこかうわの空の返事だ。


それに気付いたアルミナが、「どうしたの?」と尋ねた。



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