(二)-14
車はしばらくあぶくを立てて海面に浮かんでいたが、徐々に浸水し、少しずつ沈んでいった。やがてすぐに海底へと向かっていった。
車が沈みきったと思ったところで明は運転席の開けっ放しにしてある窓から脱出を試みた。
上半身を窓から出し、腰も抜け出て残るは足だけになった時、明は足が抜けないことに気がついた。足がどこかに引っかかっている!
車が沈降していく。その上車に引っ張られて明の身体も沈んでいっていた。逆に身体は海面へ上がっていこうとしている。
何度ももがいて足を動かすなどするが、息がもう持たない。息が詰まり、脳がしびれてきた。もうダメか……。明はもがきながら目をつぶった。そしてそのまま気を失った。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます