第239話 地下10階に到達
「早速やられたみたいだね。」
「キューブ様。そうですね。地下3階でモンスターハウスに当たっちゃって・・・。あたふたしてる間にHPがゼロになりました。」
「モンスターハウスに当たったんだね。あれってとってもおもしろいよね。できれば入った瞬間に音楽とか流したかったんだけどね。その方が雰囲気出るでしょ?」
(たしかにその方がぽいといえばぽいけど・・・そこまで行ったらもはや体験ゲームと一緒だよな。かなり高性能なVRゲームみたいな感じか・・・。)
「たしかにそれは面白いと思いますね。だけどキューブ様。地下3階でモンスターハウスはちょっと厳しいと思います。武器に防具、アイテムにレベルもそうですけど、うるおいだした地下5階以降で出現するようにしないと、すぐに死んじゃいますよ。もしかして地下1階でもモンスターハウスが出る可能性があるんですか?」
「もちろんあるよ。でもクリフ君の言う通りだね。レベル1の状態の地下1階でいきなり20~30のモンスターに襲われたら、死んじゃうよね。なるほどね。」
「はい。キューブ様は多くの人い利用してもらいたいって言ってました。利用してすぐに死ぬようなダンジョンには誰も来ないと思いますよ。」
「わかった。モンスターハウスは地下5階以降で出現するように設定しておくよ。」
「ありがとうございます。あと気になったんですが俺ってどれぐらいダンジョンに入っていたんですか?ここにいると時間の感覚が全くわからなくて。」
「ああ、たしかにそうだね。一応、今は夜になってるよ。ダンジョン内では地下10階までに死ぬか帰還の魔法書で出てくるとその日の夜に。それ以降は10階事に一日立つように設定してるんだ。」
「そういう事ですね。という事は毎回ダンジョンから戻ってくると夜って事ですね。まあ食料はアイテムボックスに入ってるし、寝るところもコテージがあるから問題はないけど。」
(10階分で1日かかるって事は地下50階まで行くのに5日かかるって事だな。3カ月で攻略するつもりだから90日か。30回ぐらいで攻略すれば間に合うか?とりあえずここなら日の感覚もないから覚えておかないとな。)
「じゃあ引き続き頑張ってね。ダンジョンから出てきた時何かあったら念話してくれたらいいから。」
「ありがとうございます。」
キューブが消えて、クリフはコテージを出して休んだ。
「さて、明日からどうやって攻略して行くかだな。まずは帰還の魔法書を手に入れてアイテム類を揃える所からだな。それまでは今日と同じアイテムを持ち込めばいいか。」
クリフは一人、不思議なダンジョンをどうやって攻略するか考えていた。
「モンスターハウスと罠は厄介だよな〜。多分罠を回避するアイテムとか、一度にモンスターを倒すような魔法書もあるとは思うけど・・・。いつ出るかわからないからな〜。まあ多分そこがこのダンジョンの醍醐味なんだとは思うけど・・・。」
(いっそそれっぽいの作って持ち込んでみるか。時間も限られてるし。結界魔法を発動する指輪とか、罠が見破れるメガネとかもおもしろいな。それぐらいなら作れると思うし、チートはお約束だしな。)
「よし。異世界テンプレ、折角作ったダンジョン、チート使って楽々攻略しちゃった。テヘッ!をやるか」
そうしてクリフは、不思議なダンジョンで使えそうなアイテムを作っていった。
・
・
・
「よし、これを降りれば地下10階だ。ようやくここまで来たな。チートアイテムが持ち込めなかったのはショックだったけど、だいぶこのダンジョンにも慣れてきた。帰還の魔法書も運良く手に入ったし、今日は行ける所まで行くぞ。」
罠を見つける事ができる眼鏡、結界魔法を発動する指輪、大火力の火魔法を出す杖、気配を消すローブなど、不思議なダンジョンで使えそうなモノを作って持って行こうとしたクリフだったが、ことごとく入口でNGが出たのだ。
『そのアイテムは持ち込めません。』
全てこの一言で、クリフは努力は無駄に終わった。それから3日、チート無しでダンジョンに挑み、ようやく地下10階にたどり着いた。
「普通だったら10回ってボスとか出るよな?ここもそうなのかな?大部屋一つでボスだけとか?まあ一応HPは満タンにしとくか。」
地下10階へと降りたクリフ・・・
「今までと変わらないな。って事は10階だからボスっていうのは無しか。ってあれは魔法書だ。ラッキー。」
移動した先の部屋で本を見つけた。不思議なダンジョンに落ちているアイテムは今の所、見た目で種類がわかるようになっていた。
剣、盾、指輪、パン、草、本(魔法書)、袋(お金)、杖、素材(鉱石)だ。
「早速中身を確認しよう。どれどれ・・・おっ爆裂魔法の魔法書だ。これは使えるな。」
爆裂魔法の魔法書・・・部屋全体に爆裂魔法を放つ。
「魔法書に魔法の杖は、地上でもかなりのレアアイテムになるだろうから持ち帰る事ができるならダンジョンとして人気が出るだろうな。爆裂魔法の魔法書の部屋全体っていうのが外ならどんな範囲で発動するのかはわからないけど、まあ人気にはなるだろうな。」
地下10階を進んでいき、新しい部屋に入ると、そこには、色々なアイテムが床に置いていて、ゴーレムがいた。
「おっ!これはお店だな。やっぱりあるよなお店。ゴールド1200だな。レアアイテムがあればいいけど・・・」
クリフは床に置かれたアイテムを見ていくのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます