陽の光よりも/夜の緞帳よりも


陽の光に照らされて

秘めた感情も

踏み出した言葉も

瞬く間にかき消える


夜の緞帳が引かれたら

なんとなく素直になれて

思い描いて

考え抜いて

言葉を紡ぎたいのに

結局、朝になる


陽の光なら眩しすぎる

月の光なら足元が怖い

躓きそうで

目があけられないくらい

眩しくて

瞬きもできなくて


光でかき消されて

夜の帳を引かれて


そんなこと繰り返して


目を開けられないくらい

目が閉じられないくらい

朝も夜も

息も今も

痛みも意味も

分からなくなるくらい

解けなくなるくらい


陽の光なら眩しすぎる

月の光なら足元が怖い

躓きそうで

目があけられないくらい

眩しくて

瞬きもできなくて


光でかき消されて

夜の帳を引かれて


光で。

闇で。

夜も。

朝も。


繰り返して

繰り返して

引き返せないのに


光より眩しい。

夜より深い。


光でかき消されて

夜の帳を引かれて


そんなこと繰り返して

今日も君を追いかけて

光より眩しくて

夜より深くて


目を開けられないくらい

目が閉じられないくらい

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