第92話 外部通学生の話

 企業内高校は、あくまである企業に就職した人間を対象にしているわけですが、実は通いの生徒が各学年に数人はいました。

 近くの同業他社の女子寮生で、企業としての規模はこちらが格段に上。

 ある製品を作る全工程をしていた私達の工場に対し、その企業は最終工程のみで成り立っていました。

 規模が小さいので、独自で学校を持てない。でも、勤労学生は採用したい。

 で、同業のよしみか、それとも歴史的には繋がっていたのか?こちらの高校に通っていました。向こうの職員の送迎で。

 人数が少ないためなのか、大人しい生徒が多かったです。あと、辞める人が少なかった。

 多分、一般の学校でもある、マンモス校がいいか、小さな学校がいいかってヤツ。

 人数が多いと善きも悪きも差が激しく、その中で自己主張するのは大変です。

 絶対数が少ないと、人間関係で躓いても誰かが助け船を出してくれます。

 言い方は上手くないですが、うちの寮生達とは違う雰囲気をまとった彼女らも、元気に卒業していきましたよ❤️

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る