第83話 そう言う年頃

 企業内高校の学生には、世間一般に比べ母子家庭、父子家庭率が高かった気がします。

 今より前の話です。ある程度偏見をもっている人も多かったし、それなりに苦労してきたのではと思います。

 しかしながら不思議なことに、子供が高校生くらいになった頃、親世代も落ち着いてきたのか、急に自分にも子供がいたことを思い出します。

 『会いたい』と連絡をとってくることが、ままありました。

 寮生は考えた上、会いに行ったり、行かなかったり。顔も知らない父親と感動の再会をした子もいます。

 子供から大人になろうとするこの時期なので、家族の形も変わっていきます。

 違うケースでは、子供が20歳(当時の成人)を越えたのをきっかけに母親が再婚、これから名乗る名字を彼女自身に選ばせていました。

 今の名字(ややこしいことに別れた父親の名字でした)か、新しい父親の名字か?

 結局今の名字のままにしました。自分が◯◯で過ごした時間を大切にしたのだと思います。

 子供が学校や就職で家を出るこの時期、いろいろな変化が起こります。

 そう言う年頃です❤️

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