ランキングいい感じ記念閑話:いつかの未来
とあるイベントの会場の一つである平原。そこでは数多の苦境を仲間と共にはねのけ、最前線を突き進む冒険者パーティが
必死に逃げ惑っていた。
「はぁ!?あいつ何者だよ!?」
「知らねぇよクソったれ!!!………おい。
「なんなんのよ一体!?チートでしょうそれは!?」
「流石にこれは……避けれません!!!」
ズドガッシャァンン!!!!!!!!!!!!
その途端襲いかかる破壊的な衝撃と音。隕石である。
「「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」」
「「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」」
悲鳴をあげて吹き飛んでいく冒険者たち。哀れである。
その光景を作り出した張本人は、光り輝く巨大な竜に乗っている。
そして知性の欠片も感じさせないほど笑いながら自らの存在を誇示するのだ。
「ハハハハッ!!!神であるぞぉ!?!?」
「グオオオオオオオン!!!!!!!!!!」
「キュラン。次はちょっと声控えめで頼む。」
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場所は変わって森。ここは平原とは違い静かで落ち着いた雰囲気が漂っている。
少しばかり静かすぎる気もするが。
「ぐあっ!?」
森に小さな悲鳴と電脳世界を象徴する光の粒子が舞う。
「ひっ…!?くそっ、また一人やられた……」
「どこから攻撃してやがる!?場所も分からねぇのは流石におかしいだろ!?」
厳しい訓練と規律の遵守により集団なら最強とまで言わしめた騎士団。
しかしそんな彼らであっても仲間が少しずついなくなっていく恐怖と、どうやってこちらの場所を把握し攻撃しているのか分からないという異常な事態に、声をひそめることしかできない。
少しばかり強い風が吹きぬける。鬱蒼としている森の中だというのに。
「あくびが出るほど遅ぇ…なんてな。」
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またまた場所は変わり、今度は岩山。
気を抜くと滑り落ちてしまいそうな急勾配には、自らの肉体を極限まで鍛え上げた屈強な筋肉男であろうとも足元を気にせざるを得ない。
尤も、気にする余裕があればの話だが。
「無茶苦茶すぎるだろ!!あの体のどこからこんな力が!?」
「あの野郎、武器を振り回した風圧で竜巻を起こしてやがる!!!」
「どんだけSTRがありゃそんな事ができるんだよ!?」
見た目は線の細い、いかにも優男だと思って戦いをふっかけたが運の尽き。
どこからともなく取り出された金棒で目に見えるすべてを吹き飛ばす。
とんでもない見た目詐欺である。
今どきの加工アプリでもここまでのギャップは生み出せまい。
「ふぅ。見た目で判断するからだよ?運動したらお腹へっちゃったな。」
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お次は周囲を円形の壁に囲まれた闘技場。そう、コロシアムである。
他のステージとは違い人工的に作られたこの空間に、小高い金属音が響く。
「なんで!攻撃が!!通らねぇんだよぉ!!!」
「こいつ、堅すぎるだろ!?」
貧乏な村人が着るような薄っぺらい布の服を着た少女に、まるで心が通じ合っているかのような見事な連携で名を馳せる、二人の傭兵が斬りかかる。
「いや、食らってるけどさぁ…
「なんの話してるんだよ!!!」
「さっさと倒れろや!!!」
「乙女に対してひどいこと言うなぁ!僕、傷ついちゃったよ。これが終わったら
きy…ラックに慰めてもらわないと!!!」
見事な連携があるとはいえ、人に山を殺すことはできるのだろうか。
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いつも、たくさんの国民で賑わいを見せる王都。
しかし誰もいなくなった都を、やむことのない暴虐の嵐が破壊する。
「絶対に攻撃を止めるな!あいつは静止して
「なるほど…!そこに気づくとはさすが師団長!!!」
「賛辞は後で受け取ろう!第一魔法部隊、発射用意!……ってえぃ!!!!」
20もの魔法が、でたらめな威力の砲撃を撃ち続ける少女へと殺到する。
「お願いね。」
「任せて。姉。」
何者をも打ち砕くはずであった魔法の虹。少女に当たればひとたまりもないだろう。
当たれば。
その虹は少女まであと5mというところで、突然現れた
『………は?』
その声は、それはそれはきれいに重なった。日頃の訓練の賜物と言えるだろう。
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これは、いつか来るだろう未来の話。
メンバーそれぞれが信じられないほどの力を持つその集団を、
旅人達、特にその強さの所以とそこに至る頭のおかしさを知る旅人達は、
憧憬と恐怖を込めてこう呼んだ。
【大災害】と。
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ランキングがなんか調子いいので書きました。やっぱ評価されると書く気出るよね。
こんだけ書きたい奴らいるけど更新頻度がカスなせいで全員出てくるの数年は掛かりそう。
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