第2話 円安・円高ってどういうこと?

 最近ニュースが騒がしいね。20数年ぶりの円安だとか言っている。


 って言うか、そもそも円高・円安ってどういうこと? そりゃ基本的なことは学校でも習うよ。

 

 まずは、円高も円安も、為替相場のことさ。ん? よくわからないか。要は、お金も売り買いされるっていう事だよ。日本人は普段円しか使わないよね。で、アメリカ人は普段ドルしか使わないわけ。じゃあ、日本人がアメリカで買い物しようとしたらどうする? そう、ドルを手に入れなければならない。つまり、「円でドルを買う」必要があるのさ。その時、1ドルを何円で買えるかというのが為替相場っていうこと。


 例えば、① 1ドル=100円を基準として考えてみようか。


② 円高 ⇒ 1ドル=80円 になるってこと。


③ 円安 ⇒ 1ドル=125円 になるってこと。


 あれ? 円高の時は円が安くなっているし、円安なのに円が高くなってるじゃん! って、思って頭が混乱する人も多いと思う。これはドルを基準に表示しているからさ。じゃあ、おんなじことを円を基準に表示してみようか。


② 円高 ⇒ 100円=1.25ドル


③ 円安 ⇒ 100円=0.80ドル


 少しわかりやすくなったかな? つまり、円高になると円の価値が上がるから、100円で1ドルしか買えなかったものが1.25ドル買えるようになったんだね。逆に円安だと円の価値が下がるから100円で0.80ドルしか買えないことになるんだ。


 これが分かっていれば、ドルを基準にしたほう時の時には円の金額が下がれば円高、円の金額が上がれば円安。直感的なイメージの逆なんだと覚えておけばもう迷わないよね。


 さて、日本の経済には円安のほうが良いといわれてきた、それはなぜかというと、日本は原材料を外国から購入して、良い製品(車など)に加工して海外に販売することで外国との取引で国全体として儲けてきたんだ(貿易黒字)。


 円安になると、外国から物を買うときは高くつくけど、逆に売るときには円安のほうが円を沢山入手できることになるんだ。一番いいのは円高の時に物を買って、円安の時に売れればいいんだけど、そんなに世の中は都合よくできていない。

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