アイドルより信長様
aki
第1話出逢い(初めて読まれる方、応援だけだとフォローが出来ません、応援コメントかフォローをお願いします😊)
「キャ~キャ~」
かん高い声援。
5人の男達が、姿を現すとその声は
一段と盛り上がりを、みせる。
国民的アイドルpeaceの、メンバーだった。
「恭介~こっち見て~」
「悠平~」
「壮一~」
「芳樹~」
5人共が、それぞれに活躍していて
超人気者だった。
スタッフが用意した車に乗り込む。
すると恭介が
「俺ちょっと遊んで来るわ!次の時間迄には、スタジオに入るよ!」
そう言って車から走って街並みに
消えて行った。
4人は
「又、何時もの恭介の遊び癖が出ちゃったよ」
と慣れていた。
走る恭介を追い掛けるファンの人達。
そんな時、上谷未来(かみたにみらい)
はOL仲間の、光山五月(みつやまさつき)
大森美恵(おおもりみえ)川田由利
(かわたゆり)と、ランチタイムに
出ていた。
未来は、大手商社のOLに、なった
ばかりだった。
「キャ~恭介~」
凄い集団だ。
そして未来の前に立った恭介
「どいて、邪魔!」
「どうして私が、どくの?あなたが
避ければ?」
「はぁ?」
隣で驚いてる五月、美恵、由利。
(peaceのボーカリストだ!)
「未来、どいてあげなよ!この人
peaceのボーカリストだよ!」
と五月が言う。
3人は超人気アイドルを前に興奮
している。
「だから?」
と未来。
「お前、名前は?」
「お前とは何よ!自分から先に名乗りなさい!」
「俺は、桜庭恭介、君は?」
「上谷」
「OLだよな?」
「そうだけど!」
「会社、どこ?」
「だから、どうして教えないと
いけないの?」
五月達が直ぐに
「その先の丸山商事です」
「上谷か、覚えとくからな!」
恭介は未来を避けて走って逃げて
行った。
「未来~あんたpeace知らないの?」
と3人。
「え~知らない」
「嘘だ~あんな人気グループ知らないの
多分、日本中で、あんた位だよ!」
「へぇ~そんなに有名なの?でも
私に、どいてって、おかしいんじゃ
無い?普通は向こうが避けるべき
でしょう?」
「いや、だから普通の人じゃ無いんだってば!」
「じゃあ宇宙人?」
「駄目だ!未来には通用しない、日頃が日頃だからね~」
「え~私何かした?」
やってる本人は全然、分かって無い。
「あんたさ、この前、課長がコピー
50枚って言ったのに500枚持って
行ったでしょう?」
「あ~あれは押し間違いだよ!」
「他にも課長と通路で、すれ違う時
あんた資料を沢山、持ってたから
《そこのけ、そこのけ上谷が通る》
って言って課長を避けさせた
でしょう?」
「だって資料が多くて前が見え
なかったから、しょうがないでしょう?」
「まぁ、未来は自由だよ!」
「本当、本当!」
「未来、何時もテレビ何見てるの?」
「う~ん歴史とかクイズかな?」
「少し、普通のテレビ見たら?」
「えっ!うちのテレビ普通だよ!」
「そういう意味じゃ無くて、普通の
テレビ番組、番組分かる?歌番組
とか見たら、今日会ったpeace出て
るよ!」
「へ~そうなの?」
ランチを済ませて社に戻る4人。
仕事が終わって帰ろうとするす
未来達の前に恭介が現れる。
「ここか!お前、俺の事知ってる?」
「知らないし、お前とは何よ!」
「あっ!わりい~」
と恭介。
「嘘だろう?peaceだぞ!peace!」
「知らない物は、知らない!」
「信じられないや~ねぇ君達この子
少し変わってる?」
「はぁ~少し」
「やっぱりな!お前テレビ見ろよ!
今日、俺達が出るから!」
「だから、そのお前を止めなさいよ!」
「あっ!上谷さん、テレビ見ろよ!」
「だから、何であなたに命令を
されないと、いけないの?
見る、見ないは私の自由でしょう?」
「君達、頼む!この子を、どうにか
してくれ!」
「頑張ってみます!多分、難しいと
思いますけど...」
恭介はスタジオに戻って行った。
「おい、みんな聞いてくれよ!
peaceを知らないOLが居るんだけど
どう思う?」
「マジで~それ逆に、うける~」
「どんな子?」
「いや、見た感じは可愛いいんだけど
話をすると氷の様だね。
peaceを知らないから俺にも
全然、無関心だし!」
「面白いねぇ、その子!」
「今日、一応テレビ見る様には
言ったんだけど、みんな今日
ちょっと気合い入れようぜ!」
「そうだな、peaceの名にかけて
頑張るか!」
その頃未来達
「未来、あ~言ってるんだから
今日ちゃんとテレビ見るんだよ!」
「わかった?」
「電話するよ!」
「あ~わかった、見るから!」
そして家に帰る未来。
(なんで、私が見るテレビを
決められなくちゃいけないのよ!)
と思いながらテレビをつけた。
(どれよpeaceって、みんな同じに
見えるけど)
「次はpeaceの、みなさんです」
「こんばんは~」
(あっ、この人達なんだ!あっ、
こいつ会社に来たやつだ!そんなに
どうして人気が有るの?)
自分が、お前と言われると怒るのに、恭介の
事は、やつ呼ばわりの未来。
未来はpeaceの歌とダンスを見ていた。
(あ~確かに歌も上手いし、ダンスも格好良いよね!でも私は、信長様の方がいいや!)
と、チャンネルを変える未来。
翌日、みんなが
「未来、昨日は、ちゃんと見たでしょうね!」
「うん、みんな歌も上手いしダンスも格好良かったよ!」
「でしょう?それから?」
「それから、チャンネル変えて歴史物を見てた」
一同、ガックリ。
その日、会社に未来へ1本の電話が
掛かって来た。
「上谷さん?」
「はい、そうですが」
「俺、桜庭恭介」
「どちら様ですか?」
「だから、桜庭恭介」
「どちらの桜庭恭介様ですか?」
「peaceの!」
「あ~どういった、ご用件でしょうか?」
「上谷さん昨日テレビ見てくれた?」
「あっはい、言われたので見ました」
「どうだった?俺達!」
「そうですね、確かに歌も上手いし
ダンスも素敵でした」
「だろう?ファンに、なった?」
「私がですか?私には信長様が
居ますので!」
「はぁ?誰?信長って!」
「えっ!あなた信長様を知らないん
ですか?あの天下の大将軍
織田信長様ですよ!」
「あんた、それマジで言ってんの?」
「私は、いつでも、至って真面目
です、では仕事中なので失礼します」
ガチャッ!
(あっ、電話切りやがった!
織田信長~マジかよ!)
スタジオでのメンバー達
「なぁ、恭介、あのOLさん見たかな?」
「あ~見たって!」
「それで?」
「私には信長様の方が素敵です。
だってさ!」
「信長様?」
「あの、織田信長?」
「なんだ、それ?本当に変わって
るよな、その子見てみたいな?」
「止めとけ!しゃべると地獄へ
突き落とされた様な気持ちに
なるぞ!」
「恭介、へこんでるな?」
「俺達、国民的アイドルなんだぜ!
なんだ、あの上谷は!」
「へぇ~上谷って言うんだ!」
「うん、上谷だって、
上谷雪子だろう?氷の様な心の
女」
「恭介、上手い事、言うじゃん!」
「peaceさん、収録の時間です、
お願いします」
「了解です。」
その頃ランチをしている未来達
「未来、昨日もpeace出てたよ」
「私は歴史番組を見てた!」
「どうして?」
「私は、信長様を見てるだけで
幸せなの」
「もはや、未来の信長様好きは
病気だね!」
「私は健康です。この前の健康診断
も異常なかったもん」
「そういう意味じゃ無くて......」
ランチを済ませて社に戻る4人。
未来は頭も良くて、仕事も出来た。
ただ、みんなと少し?感覚が
ずれていた!
本人は、全く気づいて無かった。
課長が
「上谷さん、悪いが熱いお茶を
入れてくれないか?」
すると未来は
「悪いと思うなら、自分で入れて
ください」
そう言って自分の席に戻る。
課長をはじめ、全員が、あ然と
する。
「未来、お茶位は入れないと」
五月が注意すると
「どうして?」
五月は
(こりゃ駄目だ!)
と諦めた。
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