1.生と死の狭間に
今日も誰かを殺す。
悪に染まりきった僕の心は心と呼べるのだろうか。
昨日は組織を殲滅した。
今まで僕は何人殺したのだろう。
「この世界で生きる意味なんてあるのかなぁ。」
実際、生よりも死の方が身近にある。
自分は今生きているのかはわかるけれど、死んでいるのかは分からない。
死とはいつ訪れるか分からないものだ。
故に、美しい。
死こそが最低にして最高の美だ。
僕はね、ずっと美を追い求めるんだ。
「この酸化した世界の中で。」
嗚呼、誰か私を殺してくれないかな。
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