第10話 ぽたぽた

ぽたぽた、蛇口から水滴が落ちる。流し台でそれを、葉っぱの傘をさした小さな人が受け止めている。ふう、と息をかければ、水滴は丸くなって浮かび上がる。水滴を引き連れて、葉っぱを揺らしてその人は流し台を出る。見ていた私に、蛇口を閉めた方がいいですよと忠告して、水滴と一緒に去っていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る