第20話 入道雲
大入道は、つるりとした頭を撫でた。最近空が暑すぎる。入道雲の中に入って涼むと、渡り鳥から飛ぶのに邪魔だと苦情を貰い、少しよける。シュワシュワと雲の微細な水滴が触れ合って鳴り、雷が耳元ではじける。くしゃみをすれば、雲からは突如大雨が降って、眼下を走る子ども達に悲鳴をあげさせた。
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