第6話 土萌
「おにーちゃんおきて、朝だよ」
「土曜日は毎週掃除するって言ってたでしょ?」
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朝早くから俺を起こそうとしてる少し紫色になった髪を緑のリボンでサイドテールにした彼女は
俺が上京して働く様になった後、
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ムクッ
「やっと起きた」
「もー、早く顔洗ってきてね」
コクコク
「朝ごはん用意してくるからね」
パタパタパタ
「今日は何にしようかなぁ」
パラパラパラ
「
ブンブン
「んーん。今はそれよりも朝ごはん作らないと」
トントントン
カカカカ ジュボッ ボボボボ
コンコン パカッ
ジュー ジュワー カッカッ
「いい感じに焦げ目が付いてきたら、ひっくり返して、と」
クルン
「うんうん。上手くなってる」
「他の子がケイケンした事を
「でも、まだ秘密にしちゃお♪」
「おにーちゃんから手を出して欲しいしねぇ」
ガチャ
シトシト
「あ、おにーちゃんちゃんと髪の毛を拭いてから出てきてよ」
「もー風邪引いちゃうよ」
カチッ
パタパタパタ
「ほら、頭下げて拭いてあげるから」
ゴシゴシゴシ
さわさわ
ゴシゴシゴシ
「うん。これで良しっと」
「それじゃ、リビングで待っててね。すぐに出すから」
パタパタパタ
コン コン コン
トクトクトク
「はい。今日はおにーちゃんの好きなチーズ入りスクランブルエッグです♪」
コクコク
「いただきまーす」
もぐもぐ
もぐもぐ
ベチョ
「あー、ケチャップが溢れてるよ」
フキフキ
「うん、綺麗になったよ」
「えっ『今日も
ルンルン♪
「食べ終わったら、掃除だよ。朝早くやってその後はゴロゴロしよーよ」
うんうん
パクパクパク
「美味しい?」
コクコク
「よかった。それでおにーちゃん、お昼は何食べたい?」
「え? 鍋? んー。二人だとちょっと面倒だなぁ」
ふー
「仕方ないなぁ。夜もお鍋になっちゃって良いならそうしよっか」
コクコク
「その前に家のお掃除よろしくね」
「お鍋作ってる最中に掃除してるとホコリ入りそうで……なんか嫌でしょ?」
コクコク
ムキッ
「ハハハ」
ムキッ ムキッ
「うんうん。分かったから早く食べてね」
もぐもぐ
パクパク
ゴクリ
シュタッ
「洗い物は
ムキッ
タタタタタ
ガチャガチャ
カチッ
ブ――――――ン
「あっ、布団もちゃんと天日干ししてねっ! 臭くなっちゃうから!」
「んー。聞こえてるのかな。まぁ毎週やってくれてるから大丈夫だと思うけど」
カチャカチャ
ジャー
ツルツルツル
ギュギュ
「うん、綺麗になった♪」
「出かける用意しないと」
パタパタパタ
ガバッ
るーんるーん♪
「今日はどの服着てこうかなぁ。いっぱい増えちゃってて迷うな。まぁ、サイズ合わない物が多いんだけど……」
ツルン ペタペタ
「うー。みんなスタイル良くて羨ましい」
「って、何このパンツ! 下の布がないんだけど! こ、こんなの履いてるのっ⁉︎」
プシュー
あわあわ
「これって、スる時用だよね……おにーちゃんってこういうのが好きなのかな」
「こ、これ着て外出たらどうなっちゃうんだろう……」
ブンブンブン
「ダメダメ、おにーちゃんがいる時だけにしよう」
「あ、でもTバックは興味あるかも」
「たしかパンツのラインが出ない様になるんだよね」
んーんー
コンコンコン
⁉︎
「は、入ってまーす」
コンコンコン
ドキドキ ドキドキ
「今、着替え中だからここは後にしてもらえないかな?」
「うん。早くするから!」
コクコク
スタスタスタ
「はぁもう、こっちの方まで掃除に来ちゃったみたい。びっくりしたなーもー」
「でも、私たちの中で手を出されてないのって
つづく
――――――――――――――――――――
あとがき
土曜日
次回
日曜日
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