第9話 勇者先を急ぐ

 がいこつの魔物を倒して、俺はへたりこむ。

 がいこつは43円落とした。

 すげー、チビデブの魔物の四倍持っていやがった。


 俺はやくそうを食べて、体力を回復させる。

 やくそうを四枚使って体力を全回復させると、一目散に橋に引き返した。

 橋の向こうは、まだ俺が行くべき場所ではなかった。


 俺はチビデブの魔物を倒しながら、カワゴエの村を目指す。

 チビデブからはダメージ受けないけれど、俺のマジックパワーは尽きている。

 俺はカワゴエの村に着くと、早速宿屋に泊まる。

 体力とマジックパワーが全回復する。


 さて、これからどうしたものか。

 今の所持金は586円。

 鉄の斧と鎖かたびらの、どちらかしか買えない。

 チビデブの魔物を相手にするのも、あきてきた。

 ならば、がいこつの魔物を相手にしようと思うのだが、ヤツは強すぎる。

 鉄の斧で攻撃しても、三撃は必要。

 防具の鎖かたびらが無ければ、受けるダメージは絶大。

 回復呪文で回復しながら戦っても、がいこつ三体倒したら、宿屋に直行しなくちゃならない。


 なんかめんどーなんで、鉄の斧だけ買って、東にあると言うイワツキの村を目指す事にした。

 武器屋で鉄の斧を買ったら、今使ってる銅の剣を90円で引き取ってくれた。

 思いがけない入金。

 これなら、イワツキの村へ行って往復すれば、鎖かたびらが買える。

 いや、イワツキの村の武器屋で売ってれば、買える。


 俺は早速、イワツキの村を目指して出発。

 チビデブの魔物の棲息域から、プリンの魔物の棲息域に入る。

 ここまでの魔物は、当然一撃で倒せる。


 俺の家に代々伝わる闘武術の極意は、武器を選ばぬ事。

 俺は銅の剣から鉄の斧に武器を変えたが、剣でも斧でも、ちゃんと使いこなす事が出来る。


 オオミヤ城の北を横切り、東を目指す。

 したら、新種の魔物と遭遇。

 全身岩の塊の、身長2メートルくらいの巨人。

 俺は早速鉄の斧で攻撃。

 岩の魔物は倒せない。


 岩の魔物の攻撃。

 ぼこっ。


 そこそこ痛いが、がいこつの魔物ほどではなかった。

 俺がもう一度鉄の斧で攻撃すると、岩の魔物は倒れた。

 岩の魔物は25円落とした。

 なんだ、がいこつの魔物より弱いじゃん。


 そのまま東へ向かうと、橋があった。

 この橋の向こうに、イワツキの村がある。

 だけど橋の向こうの魔物は、かなり強敵のはず。

 がいこつの魔物でもいたら、かなり苦戦する。

 ここから宿屋に戻るにも、近いカスカベの街へも、相当遠い。

 途中岩の魔物にでくわしたら、俺は死ぬ。

 て言うか、転移の翼を買うのを忘れた。

 これがあれば、即オオミヤ城まで戻れるのに。


 ここから東に向かうには、橋を渡る事になる。

 だけどここから北方にも草原が広がってるので、とりあえず北の方を探索してみる事にした。

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