第13話 生死の狭間に思う事
生きる事は苦しく、死ぬ事は寒い。
今までに何度か死に架けた経験上、死に際というのは非常に寒かった。
熊などの大型哺乳類に食い殺されたならば温かく死ねるのではないか、と血迷う程に失血にしろ高熱にしろ何かの中毒にしろ寒かった。
早々に失神するような死に様を心掛けたいものである。
何より苦しいのは死に損なって吹き返す時である。
感覚としては正座した後の痺れが全身を責め立てるような具合であろうか。
電気椅子に座った経験はないが、想像する限りに於いて大した違いはないだろう。
絞首刑から生還した元死刑囚の証言によると頭部を連続的に銃撃される感覚らしい。
そんな記憶の中に浮かぶ、一抹の違和感がある。
自分が産まれた時の記憶では、夏場であったにも関わらず、これ以上になく寒く感じた事である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます