意味不明


理解出来ない言葉の数々。



こうやに、恩を着せた……?


こうやは、君には興味がない……?


治療費と入院費は、こうやの父親が出している……?


元気になったら、サッサと消えてくれない……?



よく分からない事を言われても、身体は自由に動いてくれない、


幾つもの疑問符を頭に浮かべながら、茶髪の男子をジッと見ていた。


茶髪の男子も私をジッと見ている。


お互い視線を反らす事もない。



数分後『悪い』と言葉にしたのは、茶髪の男子。



悪いって、何に対して……?



何が言いたくて、この人は、来たのだろう……?



「本当に覚えてないんだね。でも、君を信じた訳じゃない。だから暫く様子を見させてもらうよ」



意味の分からない事を言った茶髪の男子は、椅子から立ち上がり、少しすると視界から消えた。


何が言いたくて来たのか全く分からない。


視線を天井に移し、暫くぼんやりと見ていた。



私が誰なのか……?


どうして病院に居るのか……?


何故、知らない人が私の治療費や入院費を出しているのか……?



頭の中に次々と疑問符が浮かんでくるけど、やはり霧がかかった様で上手く考える事が出来ない。


そっと瞼を閉じた私は、そのまま眠ってしまった。

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