第2話 異世界きちゃああくまちゃあああん
「あらあら、いいこでちゅねー」
気持ちの悪い猫なで声が聞こえるとともに意識を覚醒させたくまちゃん。
目の前には、髭面でまるで大久保利通のような人がいた。
その人が口をすぼめてくまちゃんにキスをしようとしているのである。
思いっきり声を出そうとしたくまちゃん。
「
声が出せないのである。手を顔の前に持ってくるとなんと手が小さくなってるではないか。
しかし、今はそんなことどうでもいい。
くまちゃんのファーストキスを守り抜かなければいけない。
必死に手をバタバタさせて、キスを回避しようとする。
それでも、髭面を寄せて来ようとするのである。
純粋無垢のくまちゃんからしたら恐怖でしかない。
「やめてください、あなた」
優しい声が耳に心地よく響くと同時に体が宙に浮く、声のしたほうを見ると美人さんがいた。
どうやらくまちゃんは、赤ちゃんになっていたらしい。美人が母、髭面が父だ。
くまちゃんはそんなこと気にせず、その日は美人な妻をもつ髭面を呪っていた。
ここはどこだろう?くまちゃんは考える。父は帰ってくるときには、鎧と剣を持っていた。
西洋風の鎧だったためここはヨーロッパなのだろうか。
くまちゃんは、つい言ってみたかったあのセリフを言う。
「
______________________________
マサトン・クマベルク(0)
HP 5
MP 10
筋力 3
防御 2
速さ 2
スキル
虚言癖、ひっかき、睡眠
特殊スキル
ਸੌਣ ਲਈ ਸੱਦਾ
______________________________
冗談のつもりだったのだが、この世界にはステータスが存在するらしかった。
雑魚いのか強いのかが正直わからない。
「
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