勇者パーティから追放されたが別にどうでもいい
みっちゃん
第一部 勇者パーティから追放された曲芸師、何故か幼馴染み達がついてくる
第1話 とある街の曲芸師
女の子「パパ.....ママァ......」グス....エグ....
此処はとある町の中、1人の女の子が親と逸(はぐ)れてしまったのか噴水広場で啜り泣いていた。
???「どうしたの?お嬢さん?」
女の子「.....お兄さん?だぁれぇ?」グスグス
???「?......俺?.....そうだなぁ、通りすがりの曲芸師....かな?」
女の子は泣くのをやめ、男に話しかける
女の子「きょくげいし?.......なにそれ?」
首を傾げて問う
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曲芸師
それは普通の人が出来ないようなアクロバッティックな芸を習得している人。
曲芸が出来る人
曲芸を見せる事を生業としているものを言う
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???「うーん、そうだなぁ」
そう言うと彼は手を握って彼女の目の前まで持っていき
女の子「?」
???「3.....2.....1....0!」
女の子「わあ!」
彼は手を開くとそこにはいくつかの飴があった
更に
女の子「???」
彼は女の子の手を握らせて
女の子「すごーい!!」
そこには何もなかったが、女の子が開くと
綺麗な花が1輪現れた
???「どうやら泣き止んでくれたみたいだね?」
女の子「うん!お兄ちゃんありがとう!」
さっきまでは1人で怖かったのだろう、今はその恐怖もなくなり笑顔を取り戻した
???「よし!ならパパとママを探しに行こう!」
女の子「お兄ちゃん、一緒に探してくれるの?」
???「勿論、さあ行こうか?小さなお姫様」
女の子「うん!」
彼は女の子の手を取り家族を探し始めた
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女の子「パパ!ママ!」
パパ「おお!無事だったか!?」
ママ「良かった.....本当に良かった!」
探し始めてから数十分後
自分の娘を探している親を見つけて、女の子に声をかけると、真っ先に駆け出して親の元へ走って行った
???「良かったな」
彼はその姿を見てくすりと笑いそこから去ろうとした
...........が
???「?」ガシッ
何者かに足を掴まれ動きが止まる、下を見ると
女の子「にひひひー」
女の子が足にしがみつきこちらを見上げにこりと笑った
???「あちゃー、こりゃあやられちまったなぁ、これは小さなお姫様は将来凄い人間になれるぞ」
女の子「本当!?」
目をキラキラ輝かせて聞いてくる
???「ああ、なんせ曲芸師である、俺に気付かれずに此処まで来たんだ、将来が楽しみだな」
パパ「すいません、私達の娘がご迷惑をお掛けしました」
彼が女の子の頭を撫でていると、親がこちらまで来た
???「気をつけてくださいよ、私の様な人間と出会わなければ大変でしたからね?」
ママ「はい........以後気をつけます。」
本当にその通りだ、もしかしたら誘拐されていた可能性もある、町中とは言え油断はしてはならない、特にものの善悪の区別が出来ない歳だと何をしでかすかわからない、その事がわかっているのか特に文句などは言ってこなかった。
女の子「お兄ちゃんバイバーイ/=/」
???「今度はパパとママから離れるなよー」
女の子は思いっきり手を振りながら、両親は頭を下げながら去って行った
???「さてと、俺もそろそろ行くとするか」
そう言って彼は来た道を戻って行った
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~ギルド~
ギルドナイト「お!兄(あん)ちゃんお帰り!」
???「おう!ただいま!」
冒険者「よう、にいちゃん!今度飲もうや!」
???「いいけど、酔い潰れるなよ?」
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ギルド
この世界で言う何でも屋みたいな所と思えばいい
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ギルドに入ると、そこに所属している冒険者達やギルドナイトが彼に挨拶していた
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冒険者とギルドナイトの違い
冒険者は一般の人達のクエストを主な生業としていて
ギルドナイトは、ギルドに任された依頼を行う専属の人達の事を言う
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彼はその人達と挨拶を交わしながら受付の所まで行った
受付嬢「あら、来てくれたんですね!
ルークさん!」
ルーク「当たり前だろ?そもそも何で俺が来ないと思ったんだ?」
そうやって彼.....もといルークはニコニコしながら話す、しかしその言葉をきっかけに受付嬢の人の顔は恐ろしくなった
ルーク「あ.........あの........」
受付嬢「.......何で」
その鬼気迫る雰囲気に周りの人達もゾッとする
冒険者(ルークの兄ちゃん、地雷踏んだなぁ)
ギルドナイト(まあ、ああなるのも理解出来るが、それでも恐ろしいな)
受付嬢「何で貴方の様な人があんな屑のいい様にされてしまうなんて可笑しいですよ!」バンッ
机を叩き怒りを露わにする、このままだと暴走しかねないので慌てて止める
ルーク「い.....良いんですよ!それくらい!また仲間を集めれば良いんですから.....ね?」
受付嬢「だからと言って!やって良い事と悪い事ぐらいわかるはずですよね!?」
受付嬢「なのに彼奴は自分が勇者だからと言って私達に迷惑かけてぇ........そのせいでどんだけこっちが仕事に終われてしまったかわかってんのか?...........」
ルーク(あ、これは駄目だ)
ギルドの受け付けも楽ではない、書類の整理や報酬の用意、クエストの準備など、裏ではとてもブラック企業並みに働かさせているのだ。
その分給料は良いが、それを使う時間がなく結局仕事に追われて1日が終わる事がザラにある、それにプラスして勇者達の行動が更に彼女達の胃を圧迫させるため、受付嬢の人は勇者を酷く嫌っていた。
ルークは一旦報告を諦めて、酒場に行く
と言ってもギルド内に酒場がありそこに行くだけだ
冒険者「しかし、兄ちゃんも大変だねぇ」
隣に座る冒険者に話しかけられる
ルーク「本当だよ、元々俺のパーティなのにいつから彼奴のパーティになったんだよ」
そう言うと彼は酒を一気に飲む
ルーク「まあ、俺には芸があるからそれだけでも食っていけるけどな」
ギルドナイト「まぁ曲芸師だからなぁ、寧ろ凄いと思うよ」
こちらに来たギルドナイトがそう質問してくる
ルーク「そうかぁ?俺としてはもう少しまともな........と言ったら失礼か、まぁ兎に角俺はもう少し戦いに向く職業が良かったよ」
そうやって話していると他の冒険者やギルドナイトがやってきて各々の愚痴を零し、色々アドバイスした
冒険者「まぁ、何か困ったら俺たちを頼ってくれ」
ルーク「.......良いのか?」
ギルドナイト「当たり前だ、こちらは色々と"お前"に世話になっている、少しぐらい恩返ししても良いだろ?」
そう言ってその場にいる皆んながうんと頷く
冒険者2「そうさ、俺たちは皆んなお前の仲間さ」
ギルドナイト2「よーし今夜は飲むぞー!」
「「「「「おおおおおおおおおお!!!!!!!!」」」」」
ルーク「あははは!」
今までの暗い雰囲気が嘘の様になくなり、皆んなで酒盛りを始める
知ってる通りは俺は勇者パーティと呼ばれている所に元々所属していた冒険者だ
そこには俺の他に、勇者を含めて4人の仲間.....いや、仲間だと思っていた奴らがいた
しかし何故彼は此処で1人でいるのか、それは1年前の出来事に戻る
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新連載開始しました、まだまだ未熟ですが読んでいただけるとありがたいです。
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