第42話 朝食? いらねぇ…

 と、出たが…とりま水魔法を使っ他方が良さそうだ。

 魔法の練習にもなるし…この水安全そうだけど…小屋の中の環境がどうにも受け入れられないし。

 暁彦はネットからタオルと洗面器と洗顔料を徐に出して、出した洗面器に向けて初級魔法ウォーターを使い水を出す。


 魔法の威力を押さえたので、洗面器の中に上手く水が溜まった…。


 お~すげぇ~簡単じゃねぇのよ!これなら…って、クリーンがあるから別に水使わなくても良かったなぁ~身体にはクリーン掛けるんだし。


 だが!気持ちの問題だよな?

 28年も、別世界で魔法が全くない暮らしをしていたんだから、今後はどちらも併用したいし?

 …多分。

(でもちょっと待て!俺…もしかして、魔法で出した水って飲めるのか?)


 余計な事考えながら顔を洗い、ペットボトルの水を出して歯を磨く。


 ふぅ~!さっぱりしたところで、さて支度して町に出かけるかね。


 小屋から出て、部屋に戻ろうとロビーを抜け階段を上がり掛けたところで声を掛けられる。


「おや、アキ君?おはよう、随分と早いねぇ~?朝食はどうするんだい」


「女将さん、おはようございます。今日はこれから出かけるので。朝食なら、出先で食べるので大丈夫ですよ。(そもそも食べる積もりはないし。いらねぇ~)でも、わざわざ声を掛けてくれてありがとうございます。では」


 女将に断りを入れて、そそくさと部屋に戻って出掛ける準備しないとな!と思う暁彦は、朝食にサンドウィッチとコーヒーを出した。

 出したサンドウィッチを食べながら、出掛ける格好を考える暁彦。

 ナビと相談したいがナビは休業中の為一人で考える。

 ……ん~面倒に為って来たぞ考えるのが!   仕方ない、昨日と一緒で良いかな?

 考えるのを放棄してそそくさと前日と同じスタイルに纏めた暁彦は、今度は出掛ける先を考える。

 ふむ…何処から先に行くかな? 

 やっぱり先に、身分証は欲しいよね?だったら取り敢えずは、冒険者ギルドかな?

 でも、商人ギルドでも良いのか…うん~悩む。


 …………まっ、冒険者ギルドでいいっかねぇ~。


 考えるのが面倒臭いと悩むのを放棄した結果、冒険者ギルドに行くと呑気に決めてしまった。


 けれど、この選択がまた暁彦に降りかかるトラブルに成るとは、この時点で思う筈もないのだった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る