天照 龍我【あまてらすりゅうが】

その男の背中は太陽のようにたくましかった。


だが男の下に転がる四肢のついた肉の塊は弱々しく床に倒れていた。


それが本来の弱肉強食の姿なのだが、



男の血のついた拳は小刻みに震え、目には涙を浮かべている。


一方四肢のついた肉の塊はそんな男の姿を、下から見上げ、ニヤついている。


人を見た目で判断してはいけない。



四肢のついた肉の塊は自分がはいてるスカートのよれたハジを整えると、アヒル座りになり絶望する男、天照 龍我を上目遣いで見た。



「あーあ、やっちゃったね君」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る