足早に過ぎる、暗夜色の風景:お題『短夜』
店のドアに鍵をかける。
店内の電気は必要最低限だけ残し、他を消してようやく一息つける。トラブルなく閉店した安堵は何度味わっても慣れそうにない。
ゴミをまとめていたら声をかけられる。
「そう言えば今日、代わりに入ってたんだね」
「ああ。何かあいつ、急に旅行の予定を入れられたらしいですよ」
「それでよく代わってあげたね」
「今月末、隣駅の近くで夏祭りあるじゃないですか。その日のシフトを、一時間早く代わってもらうことになりました」
明日は朝早くトップからの出勤である。閉店してから十時間後には開店なので、帰ったら早く寝なければいけないだろう。
深いため息を吐いてゴミ捨てに向かう。
まさに、夜は短し、といったところだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます