ぼくだけ

クリーニングから返ってきたばかりで全然家の匂いがしなくって袖を通すまで他人行儀にしていたコート、眠くなったときのぼんやりとした心地のせいでなんにも手につかないけれどコーヒーを飲んだせいで眠れなかった平日昼間、仕込みが間にあわなかったみたいで準備中の札が貼られたコンビニの中華まん。

雲に隠れてどこにあるのかわからない僕だけの月。僕だけが月。

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