005 最初の一歩です。
いいねしてくれてありがとう。がんばる。
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なんかザワザワして、目が・・・覚めていない。ぼんやり・・・
なんか、ゆらゆらっとした楽しい夢。周りがお花畑で、妖精さんたちがくるくるって。
ぐ〜・・・・。
きゅる〜、きゅきゅ〜んってお腹の音で・・・ごはん〜って、においに釣られて、ぽや〜としていると、なんか
ワキに手を突っ込まれて、椅子に座らされて・・・においに釣られるまま、飲んでちょっとモグモグ。飲んで、柔らかくなったパンをかじって、飲んで、かじって・・・最後に器を持って、ごくんと。あ〜美味しかった。
ん〜 満足! ってすると、周りにも意識が行くようになる。
「ひゃ〜! な・なんだっ!」
周りに目がいっぱいあって、ビックリして椅子から落っこちてうずくまる。ぶるぶるってしていると
「あ〜すまんすまん。大丈夫か」
声がしたので、そ〜と見ると心配そうなおじさん。
「大勢の中でも平気で飯食ってるから、食って寝て人見知り治ったかと思ったぞ」
おおう。寝ぼけてたくさんの人のど真ん中で食事してたって。で、周りもそれに驚いていたって・・・
でも、やっぱり怖くて目をぎゅっとして
「ううう・・・ ご飯も食べたし、少ししたら話合い。
これからの・・・・。 で、で・・10人、いや9 少ない感じで〜!」
両手広げて、ぶんぶん振り回した。
「おうっ! わかった。 あとでなっ」
視線が引いていく。こ・怖かった・・・
安定のすみっこで、空中にカキカキしてたところに、ざわざわって人がきた。
みんなが座って「待たせたな。じゃさっそく初めてくれ」って言う。
「えとえ〜と。お疲れ様。疲れとか、あるよね。あらためてようこそっ!」
元気よく言ってみました。少なければ大丈夫なんですよ。少なければ・・・ね。
「まずは現状確認。これ大事! まずは人の数(かず)。なんかいっぱい。これで全部?
期待を含めてね。
最初っ、着るもの・食べ物・住むところ、ね。
次わぁ。出来ること、したいことね。それで、どこで何を決めるの。場所。
食べ合わせみたいな〜、ダメっがあるの。
気がついても始まっちゃうと動かすの大変」
知ってるよね、いつも苦労してたし。みんなわかってる僕のやり方。そう、会議は分かってないとダメ。会議でアイデア出しとか、怒るよっ。考えて考えて、みんながいいよって言ってから来てね。またね。
議論はね、良いの。(会議って字読めるよね)お互い分かっててオレがオレがって、楽しいよね。
「あれが気付かないとは思わないの。それはいつかはだいたい分かる。
でも、そんななの。ど〜でもいいの。どういう美味しいを食べるとか。
お風呂に入るとか。
どんなお友達を呼ぶかで、お祭りの日や回数が変わるから大事なの。
早く、町を
おっ。ちょっと驚いた顔してる。色んな意味で怖いよね、あの国。え、違う?
「ではまず、来る人予想を」
ひげの人が「じゃ、俺から・・・。これで全部だ。かなり前から大部分は街の外に住むようして出来たものを納品、数人だけ通いで店にいるようにしていたからな。俺らも空気ってやつだから、誰も気付かないさ」「商店は、
「こいつが一番難しかったんだが、奴隷は師匠がちょこちょこ拘束の仕組みを使えなくして回ってくれたんで。もう全員になってた。少しずつ逃がしておいて、あとは一気に。見えないことになってるから商人の列に混ぜて結構堂々と脱出したな」
・・って次々に。じゃ、全員?! おおこれはすごいっ。
あれっ? とするとあんな大きな街で500人だけだったのかぁ。それだけで、街を潤滑させてたの?
「じゃ、居なくなったの、すぐ分かったりするんじゃ・・・」って、青くなった。
「平気平気!!
・・って楽しそう。よかった。
「じゃ、少なくても3年は気付かないかなあ」
気付いても何でとか、どこへとか考えないだろうしねぇ。対処に準備は必要だから動向は知りたい、うわさ集めようね。
「あと、他の町にいる仲間は探して呼びたい」
他の町はどうなのかなあ。他のところにも町はある。でも、自分しか興味の無いあの人達にとって、外のことはどうでも良いことなので、記録が無い。ただくれる何かというだけ。
そんなだから、誰が何をくれるとか、くれそうな人達を探すのは頑張るの。自分たちは、ちっとも頑張らないけど、いただきます体質の国だから、地図に書いてあるのは何とか地方と特産品。国の名前は必要ないので、書いていない。
そろそろ欲しいなって、ココのって言うのに便利な地図。何をくれるかが大事。空っぽのところは目立つので、原っぱとか森も濃いとかまで書いてあるし、山や丘の高さも書いてあるけど、柄みたいなもの?
でも、所々の山とか森に美味しい獣とか、果物とか、キレイな鉱物の名前がある。持ってきてくれる人がいない自分の国だと、貢ぎ物で来たおじさんおばさん達が行く。防具や武器で良いのはすぐ取られる。まあまあなモノでいらないモノは下賜って、もらったお返しをするんだけど、足りない国に渡すので、とても感謝されるらしい。そうして残ったのはゴミ。失敗したものや古いものしかない、行くのはすごく危険。何人かは帰ってこない。
地図を見つけたときすごく楽しかった。ここを見つけたのも貰える人が居ないから、正しい土地の情報があっただけ。想像して冒険の話をよく作っていた。その時一番気に入っているのが、この何にも無い土地の楽しいだけの話。冒険はしなくて、ただみんなが笑っている、そういうお話。僕を人として見てくれる、おじさんやおばさん達に会って、そこにみんなを当てはめたら楽しいなっていうのが、そもそものこと。
話をしてくれる人達だから、命令されて困っていたことの解決法や改良方法を教えたり、おいしいものや不思議な話をしたりした。効率を上げる方法で、仕事を軽くして、僕と話してくれる時間を作ってもらうように頑張ったりもした。
そう、自分のため、全部。
僕は何でも、どうしてが知りたいから、なんでここに居るとか、何のためにしてるのかとか、いっぱい読んで、いっぱい調べた。ある日、すごい偶然で禁書庫の鍵が開いて昔々の建国の頃の話を読んだ。そこで、人気のある冗談みたいな童話や空想のような話が本当で、あったような話が創作だって知った。
欲しがりな巫女のとか。取り替え王子とか、いなくなった子供達とか、一夜砦や、けもの姫とか。
あれもこれも。巫女は妖精にお願いするだけ。叶えてくれる、なんでも。そこに善悪はない。どんなにひどい事も悪いことだって思いのまま。それが当たり前って思えば。
欲しいばっかりで、お願いばっかりの僕。巫女の性質。自分勝手な国そのもの。
おおむかしの巫女が何でもどんなモノでも作ってた。「お願いね」ってすればいい。でも、その巫女がいなくなって、他の国が何でもくれるようになると学ばなくなる。困った。お願いの仕方が分からない。
供物に人もいた。その国でとても優秀な人たち。何でも素晴らしく出来る。ちゃんと言わなくて良い。アノだけでも分かる者もいる。そうして妖精のように、見えない何でも叶えてくれる何かになった。
この見えなくなった人達の話も実は童話にある。悲しいところが人気。
供物にされて、連れてこられて、危ないこと、汚いこと、何でも。見えないことになっているから罪悪感は全くない。妖精は疲れない。お願いは言うだけ。見えないモノに。
ボロボロで傷だらけ、獣人なんていない。見えない。何でも、いくらでも叶えてくれる。どうなってるかとか分からなくても、思った通りにしてくれる。
豊かな聖国の繁栄は、この人達の力。願われるままに、戦わせている国へ
そうして、自分達が作った武器で、愛する国の同胞が殺されていく。分かってしまう、感じてしまう。自分の手で家族や仲間を次々と。助けてと泣く声も。願われる通り、もっともっと苦しんで死んでいくように。
怨みの声がきっと聞こえている。
みんなの明るい、いい顔を見ていたら、思い出してしまった。すごいな。強いなって。
僕に出来ることはちょっとしかないけど、みんなを守りたいよって、助けたいってんだって・・
急にメソメソ泣き出したので、ビックリさせちゃった。ごめんね。
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