オチ
「聞いてミーくん」
文化祭の空気もすっかり流れていき、学校は中間テスト一色になってしまった頃のことだった。
どうせ大学行くつもりとないのにどうしてこんなに真面目に勉強しなくちゃいけないんだと、机に向かいながらうんざりしていた。
そんなときにこちらの都合も知らずカチューシャから通話がかかってきた。こっちは試験勉強中だぞと最初に申し訳程度の言い訳をしたら、あとはサボりの口実と言わんばかりにべしゃり倒していた。
その中で、カチューシャが真剣な声でそう切り出したのだった。
「ん?」
「最近うちのサーカスにお化け出るようなって。みんな怖がっているの」
その言葉に、どうしようもなくおかしさがこみ上げてきて、全力で声を出して笑った。
先に行ってるねってそこかよ。
「笑いごとじゃないの!夜中に女の人の歌う声とか聴こえてくるって」
幽霊だとかが苦手なカチューシャが怒る。
最高に面白いじゃん
どこがよ
「お化けと一緒にサーカスすれば最高に面白いだろ」
Smileサーカスの看板の上スミレの文字に腰かけて風になるを歌う菫。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます