高速移動!!

今日も揺れていた。箱の中で僕達は指示された位置へと動かされていた。勿論個体によってその指示された位置はバラバラだ。

だから皆仲間ではない、その位置に行く過程が同じなだけで最終地点は違う。

誰一人目を合わせず、手を取り合うはずがない。

今日もまた出口のトビラが開いた。

ぞろぞろと降りていく車内。

地に足をつけ今まで乗っていたそれを遠くから見た。

今日もまたそれは指示された線上を走っていくのだった。


〈電車〉

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