ずっと。
目が覚めると病院だった。
身体に痛みを感じ、じっと天井を見つめる。
警察は俺の携帯のGPSから辿って、
倒れていたのを見付けてくれたらしい。
高い所から落ちたせいか、神経をやってしまった様で、
脚は殆ど使い物にならなくなってしまった。
警察の事情聴取なんかも受けたが、
俺の話をまともに聞いてはくれなかった。
俺が2人を殺めたと言う話まで出たが、
隼斗と両親が庇ってくれた。
隼斗とは小学校からの仲だ。
美由希と隼斗は幼馴染みで。
美由希とは、高校の時の文化祭で会った。
素直に可愛いとも思っていた。
だから格好つけて、あんな所へ行った。
それが全てもの間違いだった。
あれからずっと悪夢に魘される。
あの場所で、アイツに追いかけ回される夢を見る。
現実の俺は、車椅子が無ければ何も出来ない。
夢から覚めて、脚を動かそうにも。
動く脚なんてのは夢の様にありはしなかった。
当たり前の様に使えていたモノが。
一瞬にして奪われてゆく感覚。
この世界では、車椅子は不便な事が多い。
あれから10年が経ったが、
美由希と隼斗はまだ見付かっていない。
>>END.終わらない悪夢
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