第10話 害虫駆除

蟻は俺の姿が見えるとすぐに襲ってきた。


(エサ、アタマニカミツク)


単調な思考だな。俺は簡単に攻撃を読む事ができた。

部分模倣で右手を剣豪に変えて、斬撃を加えると

蟻は真っ二つになった。


このスキル強いかも? 

剣豪それにしても強いな、、スキル使わず一撃か。


(ダレカイナイカ、ニンゲンガイル)


げっ、真っ二つになってもまだ動けたのか。

しかも仲間と会話してるよ、、


俺はマントを被りこの場から離れた。

あぶねー。蟻は普段集団で襲ってくるのかもなあ。

たまたま、このマントのおかげで一匹づつ倒せていただけか。


一匹くらいなら楽勝だけど、俺の職業の燃費は

スポーツカーくらいに悪い。

蟻倒すのに四分の一くらいmp消費する。

これが俺にとって一番きつい。


mp消費が減るスキルとかないのかな、、


コピーできるスキルを見ていくと、一つ気になるスキルがあった。


おー!

これ使える?


俺は早速そのスキルを蟻に使ってみることにした。


「併用模倣!ソウルドレイン、ファイアーボルト」


蟻は燃えて苦しそうにしている。

mpの消費は半分くらいに抑えられている?!


おー、これで少しは長い事戦えるか?!

まてよ、これってようやくその職業のmp消費に近づいただけじゃないか。。


これだと、併用模倣の威力半減だな。。


やっぱり攻撃系スキルを合わせてヒットアンドウェイを繰り返していくほうが効率がいいか、、


はぁ。燃費の悪い職業だな。これさえなければ

最強クラスの職業なのになあ。


ステータスの不足分は部分模倣でなんとかなるけど

mpの消費だけはどうにもならない。

部分模倣と併用模倣、選択したスキルのmp消費。

全部合わせると1/4近く持っていかれる。


模倣士のスキルは、レベルが上がるごとにmp消費も上がる。mpが増えてもこれじゃあ意味がない、、


一番効率がいいのは模倣して戦うのが一番だけど、近くに仲間がいないとステータス半分になるしな。


みんな来るのを待つのがいいか。

探索スキルでみんなの位置を把握してみると

25階まできていた。早くないか?

そのまま探索スキルを使って動きを見ていると、

真下に移動している。


ん? これ地面破壊してないか。


おいおい。でたらめな事してるなあ。

ダンジョンと言えば階段から一階づつ降りるのが

セオリーだけど、こいつらは地面を破壊しながら来ている。

そのうちダンジョンが穴だらけになるんじゃないか。。


阿部が破壊してるのか?


俺は破壊されていくダンジョンを想像しながら彼女達の動きを見ることにした。

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