R5-610

 ………。

 ごめんね。

 アタシが足、引っ張っちゃった。


 君にとって、なん年ぶりの体育祭だもんね。

 1カ月以上、いっぱい練習して。

 張りきってたもんね。

 だから


 だから……アタシも頑張ったんだけどなぁ。

 ごめんね。

 ごめんねぇ……。

 また、入院になっちゃうのかなぁ。

 折角、学校生活順調だったのに。

 試験対策も大切な時なのに。

 ごめんね。



 …………。

 え?

 どうして、君がアタシに謝るの?


 君じゃないよ。

 アタシが弱いのがイケないんだよ?

 

 だから

 お願いだよ。

 謝らないで。

 いいんだよ。

 君がしたい事を

 君がいっぱいしていいんだから

 君は

 君の身体なんだから。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る