#140字小説 二百物語 延長戦
武藤勇城
#140字小説 延長戦 第一集
2022/6/6
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凶。御神籤では大吉より少ないという最悪の卦。
待人は来ず。失物は出ず。売買も旅行もするな。
そして病。“長引くも心安らかに養生せよ”と出た。
今の私にとって、この言葉は“大吉”だった。
「長引くのか…」
車椅子を押すあの人に、そっと御神籤を手渡した。
「ねえ見て。もう少し生きられそうだよ」
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〇【リンク先に画像あり】
ドキドキ。早鐘のような心臓の鼓動がみんなに聞こえるのではないか。
モップをかけワックスを塗る。今日この体育館には近隣の学校から沢山の生徒達が集まる。保護者も。先生も。2階席はきっと埋め尽くされるだろう。
この日の為に厳しい練習を積んできた。
結果は分からない。ただ全力を尽くすだけだ。
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×【リンク先に画像あり】
「俺さあ、この間見ちゃったんだ」
「何を?」
「街灯一つない真っ暗な路地裏を歩いてたんだけどさあ」
「おう」
「突然、空から眩い光が差してさあ」
「光?」
「そう!そしたらさあ、路地の向こうの方にさあ」
「ふむ」
「空の光と同じ眩い光が…その中には人影が2つ…」
「何それ怖い。宇宙人かよ」
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×【リンク先に画像あり】
「私ね。この花が大好き」
彼女の言葉を思い出す。
「ピンクは一番好き」
特別人気がある花じゃない。
「この花みたいになりたいわ」
どんな意味か分からなかった。
「淡い色合いでいかにも儚げでしょ?」
カーテンもテーブルクロスも家の壁紙も。同じ花柄で揃えた。
今は亡き彼女の面影に会いたくて。
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〇【リンク先に画像あり】
「ブリザーブドフラワーって知ってる?」唐突な友人の質問。聞いた事もないワード。
「殆ど赤字なんでしょ?もうやめたら?」
「うん。でもね…」
彼女は女優を目指しバイトの傍ら舞台に立ち続けている。
「生花みたいに鮮やかで綺麗でしょう?ファンの方から頂いたの。だからもう少しだけ続けてみる」
twitter.com/XC8Ch6Xtwe9LRiw/status/1318759661500203008
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