第11話 吟遊詩人

今日も転生した。


目覚めたら吟遊詩人だった。

目覚める前に「ぎんゆうしじん」と表示されたから間違いない。


楽器はでっかいウクレレだ。

……え、リュート? ご親切にどうも。


とりあえず唄ってみた。


俺が好きな「蝋人形の館」を熱唱。


聞いていた子供がぎゃんぎゃん泣き出した。

石がたくさん飛んできた。

衛兵に囲まれて連行された。


楽器も取り上げられたので中指立てて

「お前は蝋人形にはしてやらない」

と言ったら簀巻きにされた。


そのまま街の外に蹴り出される。

街にもどろうとすると真新しい立札があった。


「呪術師立入禁止」


音痴なのを自覚した。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る