ヒロインが大好きな悪役令嬢!
ウルハ
第1話 乙女ゲームの世界に転生
「もう駄目か」
私、百瀬さくらは死んだ。
ボールをとろうと道路に出た子供がトラックに
引かれそうになっていたのを助けたのだ。
「まあいいかどうせ悲しむような家族もいなかったし」
「でも最後にもっとゲームがしたかったなぁ」
――――――――――――――――――――――
「私、クリストフ・ル・ワイスはシャルロット・フォン・グランジュとの婚約を破棄する」
私は突然のことで頭が真っ白になった。
「お待ち下さい、どういうことですの?」
いつの間にか私はお嬢様言葉になっていた。
どういうこと?でもこの王子の顔どこかで見たような…
私は思い出した。
昔、プレイしていた乙女ゲームの「ラブラブ学園〜私の初恋は王子様〜」に登場していた攻略対象の
クリストフ・ル・ワイス王子だったのだ。
ていうことは乙女ゲームの世界に転生してしまったということ?
しかも悪役令嬢のシャルロット・フォン・グランジュに!
「知っているんですよ。貴方がマリーのことをいじめていたのを。毎日マリーに対して暴言をはいたり、ノートをぐちゃぐちゃにしたりしていたことを。」
まって、マリーってもしやあのラブラブ学園の
ヒロインのマリー・ド・ルイーズ!?
前世の私はヒロインに一目惚れしてラブラブ学園をプレイしていた。
そのマリーをいじめていたなんて!
もう取り返しのつかないことになってるじゃん!
どうしよう!王子はどうでもいいとして
なんとかしてでもマリーの好感度を上げなくちゃ!
「お待ち下さい!」
「だから婚約破棄すると言っているでしょう」
私は手をつかんだ。王子ではなくマリーの手を。
「え?」
マリーはビックリしたような顔でこちらを見ている。
「マリーさん、私と結婚してくださらない?」
しまった!言う台詞を間違えた!
私はマリーが訳が分からなくなっていたのでその場をやりすごすことにした。
「間違えましたわ、マリーさん、私とお友達になって下さらない?」
よし!これで何とかなったでしょ!
「ごめんなさい。私は王子様の事が好きなので
元婚約者のシャルロット様とはお友達にはなれません。」
なんてこったマリーと友達になれなければ
恋人になることすら出来ないじゃん!
どうしよう、なんとかして王子への恋心をなくさねば。
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