(二)-12

 しかし、ジョバンニの脳はキャパシティオーバーになったようで、「僕もうダメです!」と言うと走って部屋を出て行ってしまった。彼は昔から勉強が大の苦手で、学校の成績もクラスどころか学年の中でも順位はほぼ最下位の常連だった。

 まあ、そうなるよなと、俺は思った。

 その後、俺とシッコは学科試験にも合格し、無事に船舶免許の交付を受けることができた。

 俺たちは教官にお礼を言って家路についた。

 センターの入口を出ても、ジョバンニの姿はなかった。結局先に家に帰ってしまったようだった。


(続く)

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