第3話
私、ルシエは普通で平和な…言ってしまえば平凡な人生を送ってきた
だがアンナという妻も居るし、最近ラルという息子も出来た、幸せだった
…だが、一つだけ平凡で平和な人生におかしな事が起こり始めた
息子がそこらへんの木の枝や蔓などで武術の訓練を始めたのだ
これだけなら良かった、ただ単に英雄譚に憧れたり村の狩人達に憧れたのだろう、と思った
しかし、息子の武術はメキメキと上達して行き
それと比例するように身体能力も増して行った
…私はこの子を天才だと思った、騎士にでもしてやろうと思っていた
だが、息子が魔術も使い始めたのだ
…死ぬほどビビった、死ぬかと思った
息子の魔術は繊細で、緻密だった
それは芸術的とも言って良いほどの魔術
私は決意した、この平凡で幸せな人生を捨ててでもこの才能を開花させねばと思った
だから私は息子に聞いてみたのだ
「ラル…騎士と魔術師、どっちになりたい?」
「ん〜、どっちも」
「なっ…!?いや、分かった!とりあえず魔術学園
の入学試験を受けられるようにしてやろう!」
「え?あ、うん…分かった?」
ラルは天才だ!
魔術学園の試験さえ受けられればきっと受かる!
だから後は私が何とかしてラルを魔術学園の試験を受けられれるようにしなければ!
…よし!借金でもなんでもして何とか魔術学園の試験を受けるための資金を用意するか!
ーーー
何か魔術使ったりしてたある日父親から
「騎士と魔術師どっちになりたい?」
と聞かれた
最初は魔術師と言おうとしたが冷静になってみると騎士も魔術師も戦場に出なきゃならない
…いや無理、あの狼みたいなのがゴロゴロ居る戦場とか俺じゃ一瞬で死ぬわ
だから俺はどっちも嫌だと言おうとした
だけど魔術学園に入りたいんだから魔術師って言う方が良いのでは?と思えてきてなぁ…
一瞬言い淀んだんだよ
そしたらどっちもなりたいのか!って勘違いされた
けど無事に魔術学園には入れて貰える事になった
…訳が分からないよ
まぁ、一応魔術学園には入れるんだし結果オーライなのかな?
学生の間は学園で暮せば良いけど…
どこで働こうか?
ステータスがあるから意外となんでも出来るし、とにかく王都で働きたいよなぁ…
まぁ、出来れば冒険者とかになって輝かしい冒険をしたりしたいんだけど…
まぁ、そのためには魔物と戦わないといけないから無理だしな
…にしても「魔術学園の試験を受けられれるようにしてやろう!」って気が早くない?
魔術学園って中高一貫みたいな感じだよな?俺はまだ5歳なのに…早とちりしすぎだろ…
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