人生を謳歌すべく旅に出る…

輝羅

第1話


「ごぼぼぼぼぼおぼぼぼ…」

こ、声が出ない

ここは…そうか俺は船に乗っていたんだ


扉を開けて廊下に出る


逃げ遅れたみたいだな…

もうなにもできない外に出ても俺は泳げない


「くそがあああ、こんなことなら水泳やっとけばよかったあああ」


そう声に出したはずだが声は出なかった


水中で息が持たなくなりもがいていたが、やがてもがくのをやめた


「家族は元気だろうか…ダチはハチャメチャやってるかな…俺が死んで悲しんでくれる奴は何人いるかな…人生もっとたのしみたかった…くそもっと、もっと…」


様々な記憶がよみがえる。これが走馬灯というものなのか。

俺は諦めて眠ることにした

来世は人生を謳歌できますように、と願いながら

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