4.出会い。

 エロ描写が書けない、と悩む私に、「別に、BLにエロがなくてもいいじゃないか」と思わせてくれる出会いがあった。


 エブリスタでは、時々マンガを投稿されている方が居るのだが、たまたま読んだ、BLマンガ。

 お初のクリエイターさんの作品だった。


 何気なくページをめくり……。



 琴線に触れた……、というか、引き千切れた!



 たった数ページのマンガ。

 一瞬で引き込まれ、心を鷲掴わしづかみにされた。



 こんなマンガが描ける方の書かれる小説は、一体どんなお話なんだろう?



 私はその方の作品を、毎日、むさぼるように読んだ。

 作品は全て、普段、私が読まない+苦手意識をもっている、BL。


 だが、どれも私が「BLとは、こういうものだろう」と思っていたステレオタイプのBLとは、一線を画したものだった。



 勿論、男性同士でいるだろうシーンはあったが、あんあん・パンパン・ぐちゅぐちゅ・ぬぽぬぽ……等の表現は、一切出てこない。

 でも、ジャンルは全てBLになっている。



 こんなBLでもいいんだ……。



 目の前が、明るくなった。


 今まで、自分が書いてきたものを、BLと言っていいものか、散々悩んできたが、


「別に、BLにエロがなくてもいいじゃないか! だって、書けないんだから!」


と、若干じゃっかん、開き直り気味ではあるが、そう思えるようになった。


 そして何より、私の書くことに対する姿勢が、大きく変わった。



 今までは、ただなんとなく書いているだけだった。

 もっと言えば、投稿するために書いているようなものだった。



 だが、私はその方の作品に感化され、


「私もこんなふうに、人の心にぶっ刺さる話が書きたい!」


そう強く思うようになった。

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