★ティーブレイク その1 個人的に好きなマイナーゲームの紹介 『天使同盟』
辛い話が続いて心が悲鳴を上げてきたので、息抜きにゲームの紹介だよ。ただの趣味なのでスルーしてOKだ!
なおメジャーで有名な名作は、多くの人が紹介しているので、ここはあえてマイナーな作品の中から、僕の好きな作品を紹介しようと思う。
僕は気になった作品はとりあえず遊ぶタイプの人間だ。そして気に入った作品があれば、その系統の作品や制作会社の作品を漁る。
この『天使同盟』もその流れで手に取ることになる。
なおPS1版とウィンドウズ版が存在するが、僕がプレイしたのはPSストアのアーカイブス配信で入手できるPS1版だ。
当時、僕はシミュレーションの名作『ファイナルファンタジータクティクス(以下FFTで統一)』系統に餓えていた。
もちろん、『FFT-A』、『FFT-A2封穴のグリモア』、リメイクの『FFT獅子戦争』、リメイク版『タクティクスオウガ』はプレイ済みだった。『ブラックマトリクスゼロ』にも手を出した。どれも面白かった!
とくに『FFT-A』はソフトを2本もち、全種族のジョブのアビリティをコンプリートするレベルで大好き!
ただし、クエスト全クリは出来ていない。目指しては挫折を繰り返している。派遣クエストが鬼門なんや…。
賛否両論あるロウシステムだが、ロウの抜け道を探したり悪用したりするのが超楽しかった。わざと敵に不利なロウを追加したり、ステータス異常でわざと誘爆させて押し切ったり。
BGMも名曲揃いだった。好きなのは『メインテーマ』『イヴァリースの歩き方』、『ラスボスの第一形態戦の曲(※一応ネタばれを防ぐために伏せてます)』。
サントラは原盤とアドバンス音源の2種類が入っているので違いを楽しめてお得ですよ!
推しはバンガ族のビショップだ。ホーリーの演出が好きで無駄に撃っちゃう。ホワイトモンクと神殿騎士も好き…!
ン・モゥ族の魔獣使いにはラーニングときにお世話になった。死のルーレットを覚えたときは狂喜乱舞したのを覚えている。
北米版だとジャッジマスターになれると聞いて震えている。輸入するしかないのか。英語わかんねぇよ…。
さて、シュミレーションゲームは物語が暗くて重めなものが多い。少し雰囲気明るめなものもやってみたい…。
そう思いPSストアのゲームアーカイブスを放浪していた所、この『天使同盟』が目についた。
ロボットものの世界名作劇場という印象のスクショに惹かれて購入。そして取り扱い説明書のデータは見ずに開始する。
開始早々、主人公の少年兵達が年相応に騒ぎつつも作戦を遂行しようというやり取りの後に戦闘が開始する。
『天使同盟』は、「ギガントと呼ばれる人が内部操縦するロボットをチェスのコマのように動かし、敵のせん滅といったステージのクリア条件を満たして進めていくタイプのシュミレーションゲー」だ。
ゲームの戦闘の流れは、チームごとに行動するターン制だ。
味方チームのユニットを全て行動したら相手チームのターンに変わるというのを交互に繰り返して進んでいく。
僕は油断していた。『FFT』をクリアしたのだから余裕だと…。
開始して10分ほどだろうか。容赦ない砲弾の雨を受け、あっという間に全滅してゲームオーバーになってしまった。
「負けイベントか…?」と一縷の望みを持つが、普通にタイトル画面に戻された。そりゃないぜ!
『FFT』で言うと、トラウマとして名高い「ガフガリオン戦」や「ウィーグラフ戦」が初戦だったと言えば理解できるだろうか?
絵柄で油断した、僕は甘かったのだと気を取り直して再戦する。もちろん全滅した。
理由はとても単純だ。戦闘システムが理解できなかった。取り扱い説明書を見ても駄目だった。未だに分からない。
画面にはフィールドの情報が載っているのだが、それが意味することが不明。攻撃や防御に因果関係があるのかも読み取れない。
攻撃の予想ダメージも不明で、条件が分からないまま何故か150~300ダメージを叩き出され一撃で倒されたり、逆に倒したりすることがしばしばある。
それまでは30~50といった数値が続いていきなり150とくるのだ。クリティカルだとしても異様に高い…。
故に3ターン目時点で味方が壊滅し、最後の1機の残りHPが60といった、『ドラッグオンドラグーン』並みの絶望が味わえる。
方向の優位性も分からない(『FFT』だと正面は避けられやすく、背面は当たりやすいというのがあった)。
直接攻撃以外にギガントに装備されている火器(遠距離攻撃で砲弾やガトリング砲など)やEPを消費する特殊攻撃というのがあるのだが、こちらも種類や効果こそ書かれているが、それが意味することが分からないので、有効打かどうか判断がつかない。攻撃用のものなのか、状態異常用のものなのか、命中が上がると何が起こるのかが一切分からない。
ステージ1は自軍が丘を右回りに登るような形で進行するのだが、ターゲットとなる砲台の射程範囲がかなり広い(マップ全体でいうと1/4くらい)。1マスでも射程範囲に入ろうものなら容赦なくバンバン打ってくる。
しかも敵はナチュラルにカウンター持ちだ。直接攻撃すると反撃してくる。
ちなみにカウンターをくらい、それが何故か300ダメージヒットになって一撃死というも多々ある。直接攻撃に恐怖を覚えた。
これではもはやシュミレーションゲームというよりは、運ゲーである。
そしてステージ1の難易度か…ッ!?
やっとこさステージ1をクリアすると、シルバー教官といういかつい顎髭のオヤジが登場し、実践訓練だったと分かる。
ほのぼのとしつつも不穏な気配を醸し出すイベントシーンが終わった後に整備画面に入り(もちろん何をやっていいか、整備のルールすら分からないよ!)、その後は簡単なチュートリアル(△ボタンで指示を出すキャラにフォーカスするレベル)説明とステージ2の説明に進む。
さあ、戦闘開始だ!
ステージ1で難易度を学習したのだから、このゲームの趣旨は理解したぜ! 余裕でできらぁ!
結果はご想像の通り。敵にボコボコにされ、またもや直ぐにゲームオーバーとなった。ここまでか…。
僕は燃えた。
戦闘訓練を疎かにするのは軍人のすることじゃない。シルバー教官はその精神を叩きこんでいるんだ!
彼は本気で戦争の厳しさを教えているんだ…! いいぜ、その髭面を歪ましてやらぁ!
絶対にクリアしてやるぞと、ゲームの仕様の理解はもう放棄して、運を天に任せて攻撃した。
そうこうしていると、ある意味苦楽を共にしているわけで次第にキャラクターに愛着が湧いてくる。
というのも、この『天使同盟』は攻撃時、撃破時、戦闘離脱時、レベルアップ時に一言ボイスとキャラの絵が出るのだ。
やり直す回数が増えると何十回と見ることになり、いつしか戦友に見える程に好きになっていた。イヤッハイ!
攻撃がうまくいったら一緒に喜び、散っていったらお前の死は無駄にしないと決意を胸に相手に挑む。
話は一切進んでいないのに濃厚な戦争ドラマを味わっているという奇妙な状態がステージ10まで続く。
しかも訓練であり本戦ではない。シルバー教官がいかに真面目なのかが分かる。
後々調べてみると、最難関がステージ1~10で一番楽なのがラスボス戦らしい。
個人的にだが、少年兵が戦闘に慣れて手練れていくからこのレベルデザインになった、と“好意的”に解釈している。
僕はプレイしている中で、ヤンは前線2番手、エリオットは前線かつ特攻隊長、ケイスは後方支援、ギルも後方支援、シンカイはとどめ役と設定して戦いを切り抜けていった。物語の途中で加入する仲間は所持武器に合わせて役割を当てはめる形で応戦した。
最初のうち、僕は後方支援役のギルに対して多くの誤爆する行動をさせてしまった(理由は敵味方の区別ができなかったから)。
なお味方に誤爆して倒しても撃破時ボイスが流れる仕様だったので、その結果、ギルは腹黒というのが自分の中で定着した。
ごめんギル。でもそんな君が大好きだよ!
さて、ステージ10まで付き合っていれば、理解は出来ない戦闘にも楽しさを見出し始め、物語の方も気になってくる。
某BJに激似の人物が出てきたり、敵側も登場したり、戦争という日常を過ごす彼らの懸命に生きる姿に心を打たれる。
そして『天使同盟』は美しいドット絵アニメとフルボイスでイベントが展開される。これは一見の価値ありだ。
話の展開も進むごとにハードになり、戦友を見守っている気分だった僕はというと、もうこの作品の虜になっていたので後半のとあるシーンでは号泣する始末だ。
EDに到達する頃には、この作品に出合えたことに感謝し、なんで埋もれてるんだとキレるレベルで好きになった。
人を選ぶ作品であるのは確かだけど…。
後日PS1のソフト版を無事入手した。ウィンドウズ版は探しているが残念なことにまだ巡り合えていない…。
妙に癖になるBGMが多いので、サントラ出してほしいなぁ…。
なおPCにPS1ディスクを入れると、何故か数曲再生できるが、ディスクを傷つける恐れがあるので、試す場合は気を付けてね。
アニメ『ロミオの青い空』『レジェンズ~蘇る竜王伝説~』『今、そこにいる僕』『天空の城ラピュタ』が好きならば、十分楽しめると思う。
もちろん、癖の強い戦闘システムを諦めずに付き合う精神が必要なのはお忘れなく。
プレイする際には、情報を遮断し自分の力だけでプレイすることをおススメする。
謎の達成感は遊んだ人にしか分からない。
もちろん興味のない人も「何が分からないのか」がある意味「分かりやすい」ので、例えばどんな表示があればより理解できたかを考える材料に使えるだろう。
PSストアでのアーカイブス配信は2022年現在でも行っているので、ぜひプレイしてみて欲しい。
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